年間10冊以下しか読書しないという人にオススメの小説5選

普段は読書をしない人にオススメする小説の基準って?

本をほとんど読まないという方は意外に多いらしい。

理由を聞くと、以下のような理由が返ってきた。

なにを読んだらいいのかわからない
本を読む時間がない
少し読むと飽きてしまう

僕が大学生だった今から15年ほど前には当然スマホはなかったので、娯楽の範囲は今よりも圧倒的に狭かった。

今は娯楽バブルを迎えているので、本を読むことに充てられる時間は以前に比べて削られているだろう。

ビジネスマンならビジネス書を、主婦なら雑誌を、学生ならマンガを読むことが、読書に充てられる精一杯の時間なのかもしれない。

だが、考えてみてほしい。

良質な本を読むという娯楽は、日本だけでも1000年以上続いてきた永久不滅の娯楽である。きっと、あなたはこの娯楽の面白さに気づいていないだけだ。

これまで僕が紹介してきた本当にオススメするエッセイや、本当にオススメする写真家が書いた本も、もちろん自信をもってオススメできるのだが、今回は「本をあまり読まない人にオススメの小説」を紹介しよう。

小説を読み慣れていないあなたが、今よりも読書が面白いと思えるような、そんな小説たちだ。

年間10冊以下しか読書しないという方が、飽きがこなく、時間をかけ過ぎず、読んでよかったと思える小説を選書した。
ちなみに全てお財布とサイズに優しい文庫本だ。

年間10冊以下しか読書しないという人にオススメの小説5作品

1.
陽気なギャングが地球を回す/伊坂幸太郎


陽気なギャングが地球を回す (祥伝社文庫)

僕は一番好きな小説家を尋ねられたら、13年前からずっと伊坂幸太郎さんだと答えている。

初めて読んだ作品が重力ピエロで、なにか今まで読んできた小説とは異なる感覚をもったことを覚えている。

伊坂幸太郎さんの作品の中で好きな作品は?と聞かれたら、2018年のオススメ第6位に挙げた「AX アックス」はおもしろい。

【2018年】本当に読んでよかったオススメ本ランキング11

他にも、重力ピエロ (新潮文庫)砂漠 (新潮文庫)チルドレン (講談社文庫)といった比較的初期の作品を挙げることになるのだが、小説を読みなれていない人にオススメなのは「陽気なギャングが地球を回す」だ。

文章のテンポが圧倒的に速く、登場人物のキャラも個性的で面白い。
ストーリーもドタバタ感があり、伊坂幸太郎の代名詞とも言うべき伏線の回収も上手い。

読んでいて飽きがきにくく、きっとスラスラと読めるだろう。

伊坂幸太郎を好きになる一冊。

人間の価値はその友を見ればわかる。
人間は後悔をする動物だが、改心はしない。繰り返すんだよ、馬鹿なことを。

2.
ノルウェイの森/村上春樹


ノルウェイの森 上 (講談社文庫)

村上春樹さんの大ヒット作品。

個人的な話だが、僕が初めて読んだのは小説の舞台と同じく大学生のときだった。
性的な描写も多く、ドキドキしながら読んだ記憶がある。

大学生の多感な時期にこの本を読み、主人公の一歩引いた視点と、永沢さんの圧倒的な存在感に影響を受けた。

特に永沢さんが話した言葉は、何者かになりたいと思っていた大学生の僕に深くささった。

登場人物の誰もが心に深い引っかかりを持ち、同時にそれを感じさせないような前向きさをもつ。
小説に限らず、きっと誰の人生にも物語があり、陽と陰を持ちながら暮らしている。

日本を代表する作家である村上春樹作品の中で、あまり本を読んでいない人にとっても入りやすい一冊。
大学生や高校生に読んでもらいたい。

自分に同情するな。自分に同情するのは下劣な人間のやることだ
自分がやりたいことをやるのではなく、やるべきことをやるのが紳士だ

「俺の言う努力というのはそういうのじゃない。努力というのはもっと主体的に目的的になされるもののことだ」

「たとえば就職が決って他のみんながホッとしている時にスペイン語の勉強を始めるとか、そういうことですね?」

「そういうことだよ。俺は春までにスペイン語を完全にマスターする。英語とドイツ語とフランス語はもうできあがってるし、イタリア語もだいたいはできる。こういうのって努力なくしてできるか?」

3.
レヴォリューションNo.3/金城一紀


レヴォリューション No.3 (角川文庫)

映像化されたGOやSPの作者である金城一紀さんのゾンビーズシリーズ第一弾となるこの作品。

第2弾が「フライ,ダディ,フライ (角川文庫)」 で、第3弾が「SPEED (角川文庫)」 で、第4弾が「レヴォリューション No.0 (角川文庫)

フライ,ダディ,フライ [DVD]は岡田准一と堤真一主演で映画化されている。

 

男子高校生がおバカな発想をしながら、世界のシステムと本気で戦う姿は、ワクワクと笑いとかっこよさが入り混じっていて、圧倒的な疾走感とともに「小説ってこんなに楽しいんだ」と感じるはず。

かっこいい男の子たちが描かれた一冊。

ちなみに僕は金城一紀さんの作品では、「映画篇」が好き。

おまえには悪いけど、俺は女も金も名誉も欲しいものは全部手に入れるつもりだよ。
なんなら世界だって変えちまうつもりさ。羨ましいだろ。
俺は生きてるうちに、めいいっぱい楽しむんだ。でも、おまえのことは絶対に忘れないよ。おまえが望んでいたことも俺のやり方でやってみるつもりだよ。
おまえはタフな人生を送るかもしれない。傷ついてダウンすることもあるだろう。
でもー なにがあっても踊り続けるんだ。

4.
卵の緒/瀬尾まいこ


卵の緒 (新潮文庫)

先日の「本屋大賞を受賞した瀬尾まいこさん、角幡唯介さんの本がおもしろい」でも書いたが、2019年の本屋大賞を受賞した瀬尾まいこさんのデビュー作。

本屋大賞を受賞した瀬尾まいこさん、角幡唯介さんの本がおもしろい

デビューから10年ほど経っているはずだが、今読んでもそのテーマ性というか表現方法は変わっていないように思う。

外の人から見ると決して幸せには映らない状況の中でも、中で暮らす人たちは幸せに暮らしている。
よく見ないと見えない部分を温かく表現しているところは、デビューから本屋大賞をとった今でもずっと変わらない。

短くて優しい言葉で書かれた読みやすい一冊。

最後の一行がとても好きだ。

女が化粧や洋服で変わるみたいに、男はちょっと本を読んだり、何かに熱中したり、考えを深めたり広げたりすれば、ハンサムになる。それは本当だ。
そして、僕は何一つ繋がりのなり妹、育子ととても仲が良い。

5.
横道世之介/吉田修一


横道世之介 (文春文庫)

ANAの機内誌「翼の王国」で旅のエッセイを連載している吉田修一さんの代表作。

高良健吾さんと吉高由里子さん主演で映画化もされている。
ちなみにその映画は、映画作品としても素晴らしい。
amazon primeでも見られるので、ぜひ見てみてほしい。

舞台は1980年台の東京。
大学生になった世之介が福岡から上京し、大学生活を送っていく。

大学を辞めることになった友人や、ちょっと大人の女性、付き合っていた女の子。
様々な出会いを経験し、出会った人々がその後の人生から世之介を振り返る。

前半はまったりと温かい展開。
後半は先の人生から現在を振り返り、切なさを感じるようになる。

数年後とに何度も読み返したくなる一冊。

ちなみに続編「続 横道世之介」を出版されている。

ぜひ、読んでみてほしい。

世之介と出会った人生と出会わなかった人生で何かが変わるだろうか、とふと思う。たぶん何も変わりはない。
ただ青春時代に世之介と出会わなかった人がこの世の中には大勢いるかと思うと、なぜか自分がとても得をしたような気持になってくる。

おもしろい小説は最高の娯楽になる

今回は、年間10冊以下しか読書しないという人にオススメの小説を紹介した。

なにを読んだらいいのかわからない
本を読む時間がない
少し読むと飽きてしまう

本を読んでみたいけれど、こんなことを思ったことがある人は、ぜひこの5冊を読んでみてほしい。

 

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