世界を旅して「最もかっこよかった建造物は?」と尋ねられたら、迷わずに「ポタラ宮」と答える。
ポタラ宮は、チベット仏教の最高指導者であるダライ・ラマの、かつての宮殿だ。
標高3000メートルを超えるラサの真っ青な空に、まるで浮かんでいるかのように見える臙脂色(えんじいろ)と白色のコントラストや、崖の上に立つ様は、どこから見てもかっこいい。
そんなポタラ宮だが、「かつての」ということからも想像できるように、現在ダライ・ラマは住んでいない。
なぜなら、ダライ・ラマは中国共産党の厳しい締付けにより、チベットでは安全に生きることができなくなって、インドに亡命したから。
現在のラサでは、中国共産党の厳しい処置によって、市民がダライ・ラマの写真を持っているだけで、公安によって逮捕される。その影響から、当然町の中でダライ・ラマの姿を見ることはない。
とはいえ、現在もチベット人たちの心に、ダライ・ラマとポタラ宮が絶対的な存在としてあり続けていることは、祈りを捧げるチベット人たちを見ながら町を歩いているだけですぐにわかる。
自分が信じたいこと、自分にとっての生きがい、自分にとっての絶対的な存在を禁止されるとは、一体どんな気持ちなのだろう…。
宗玄浩が世界中の人々から夢を尋ねた旅の書籍化が決定しました。
2023年3月(予定)に、みらいパブリッシングより出版予定となっています。
・首長族の女性にどんな夢があるの?
・世界を巡って一番印象に残った夢は?
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日本で暮らしているだけでは思いつきもしなかった世界中の夢を、ぜひ読んでみてください!
情報はこのブログより随時更新していきます。