この記事は、キューバを旅する時に役立つ情報」を紹介しています。
僕自身はキューバを2016年と2019年の2回旅したことがあって、ハバナ、バラデロ、トリニダー、サンチアゴデクーバ、パラコアなどを旅してきました。そこから得たキューバを旅するうえで欠かせない情報をまとめました。
キューバってどんな国?治安は?費用は?
キューバって、どんな国なの?と疑問に思う人も多いですよね。
治安はいいの?物価は高いの?暑いの?どうやって行くの?といったキューバに関する情報を、2回訪れた経験からまとめていきます。
- 社会主義
- 近代のアメリカ製品がほとんどない
- クラシックカーが走り回っている
- チェ・ゲバラ
- 美しいカリブ海
- ブエナフェスタに代表されるキューバ音楽
- ヘミングウェイの愛した土地
- 二重通貨
- 中米で最も安全な治安
- 陽気な人々
※※※キューバで撮影した写真を10枚セレクトした記事を書きました※※※
キューバ旅行を安全で快適にするための情報まとめ
これまで2016年と2019年の2回に渡ってキューバを旅しました。
社会主義で、アメリカとの国交がなかったキューバは世界的に見ても独特な国で、入国方法や宿泊先から他の国々とは少々異なります。
2回の旅で感じた僕なりのキューバ情報を共有していきます。
ここでは「日本からキューバへ短期旅行で行く方の目線」でキューバ情報を書いていきます。
なので「長期旅行でキューバにも寄る」という方にはあまり向いている情報ではありません。
短期旅行でキューバへ行く方や、キューバの文化を知りたい方に向けて書いていきますね。キューバに行くことがない人も、この摩訶不思議な国を楽しんでみてください。
キューバってこんな国①日本からの入国は短期ならビザがいらない
日本からキューバへ行く際に一般的なルートは、アエロメヒコ航空でメキシコシティ経由をするか、エアカナダでトロント経由をするのかの2通りが多いかと思います。
料金的にはアエロメヒコのほうが安いことが多いでしょうが、エアカナダのほうが多少短い時間で入国することができそうです。
ちなみに僕は成田からメキシコシティまで13時間のフライト、5時間の乗り換え、メキシコシティからハバナまで3時間のフライトで到着しました。
ハバナ到着が夜22:30になるので、事前に宿を予約しておくことをオススメします。
また、キューバに入国するには「ツーリストカード」と「海外旅行保険の英文証明書(紙)」が必要になります。
ツーリストカードはVISAのようなもので、入国前に必ず用意しなければいけません。
日本から出発する場合にはキューバ大使館領事部で取得するか、現地で調達するかの2通りになります。
アエロメヒコ航空で行く場合にはメキシコシティのアエロメヒコ航空チケットカウンターで購入することができます。
ない場合があるという情報もありますが、ほぼ間違いなくあるでしょう。
メキシコシティでは全ての人が一度入国しなければいけないので入国審査を受け、一度外に出て2階へ行き、アエロメヒコ航空のチケットカウンターで「キューバのツーリストをください」と伝えれば「OK!」みたいな感じでスムーズに話が進みます。
相手も慣れているので、スムーズに話が進むでしょう。
メキシコペソがなくても大丈夫。クレジットカードで25ドルで購入できます。
僕は2016年と2019年の2回ともこちらで購入しました。
この作業に自信がない場合は少々面倒ですが日本で大使館経由で調達し、まあ大丈夫だろうという方はメキシコシティで購入すれば大丈夫です。
「海外旅行保険の英文証明書(紙)」は、事前に用意する必要があります。
僕は自分で持っているクレジットカードに海外旅行の自動付帯がついているので、そのお問い合わせデスクに電話し、英文証明書を発行してほしい旨を伝えると無料で発行してもらえました。
手元に届くまでに10日から2週間ほどかかるので、計画的に連絡してください。
僕は2016年にはスマホにPDFを入れた状態のみで成田空港へ行きましたが、成田空港のアエロメヒコ航空チケットカウンターで見事止められました。
そこから慌ててプリントアウトするなどのすったもんだがあったので、プリントアウトして持っていくことを強くオススメします。
さて、プリントした書類はキューバ入国の際に提示を求められ(ない場合もある)ます。
ない場合もあると書いたのは、2016年のキューバ入国の際には海外旅行保険の証明書提示は求められなかったのが、今回2019年の入国の際には求められたから。
ない場合には最悪入国ができないこともあるかもしれませんので、ちょっと面倒ですが必ず用意しておきましょう。
キューバってこんな国②二重通貨と両替の方法
社会主義のキューバでは、キューバ国民が使用する通貨CUPと、主に外国人が使用するCUCの二通りの通貨が存在します。
一つの国で二つの通貨が流通しているという世界的にも珍しい国です。
外貨をたくさん稼ぎ、国民は自国で生活できるように物価を安くするというのが狙いなのかと思います。
外国人通貨の1CUCは1ドルで、国民通貨では25CUPになります。
外国人が飲む缶ジュースは1CUC(100円)ですが、国民が食べるピザは5CUP(20円)で食べられます。
レストラン等は外国人が行くところは定食で1000円ほどかかりますが、国民が行く食堂は100円ほどで食べられます。
もう外国人価格と国民価格の差がとにかく大きい国なんですね。
そしてここが面白いポイントなのですが、旅行者がCUPを使うこともできるし、国民がCUCを使うこともできます。
なので、旅行者はCUP払いができるレストランを見つけられれば恐ろしく安く食事をとることができますし、反対に国民は旅行者からCUC払いをさせることができると恐ろしく高い賃金を得ることになります。
その結果、ハバナを中心に外国人からCUCを支払わせることにとても躍起になっている傾向が強くあります。
特に旅行者が必ず使うタクシーはべらぼうな値段をふっかけています。
旅行者の足元を見ているようで腹立たしく感じる場面に何度も出くわしますが、まあ現地の方の目線で考えたときにはそうなりますよね。
ちなみに、日本からキューバへ直接行く方は、キューバに着いてから日本円を両替すれば事足りるかと思います。
クレジットカードでのキャッシングもできるようですが、手数料がけっこうな額をとられるために日本円を直接両替するほうがよいでしょう。
日本円の両替は空港や町にあるCADECAという両替所か、銀行でできます。
ただ、帰国の際に余ったお金を日本円に両替することはできない場合が多いので、その時はメキシコペソにしてメキシコシティでお土産を買うか、ユーロにでも両替することをオススメします。
キューバってこんな国③カサでの民泊とAirbnbの普及
キューバのホテルはけっこうな値段のするホテルしか存在しないので、旅行者はCASAと呼ばれる民家での民泊をする文化があります。
民泊といっても種類は豊富にあるので、自分で好みの宿を選ぶといいでしょう。
ゲストハウスのようにドミトリーの宿や、住人が住む家の一室だけを貸しているような部屋や、離れのような個室を貸し出しているようなCASAなど種類は豊富にあります。
僕が選んだ宿は基本的にトイレやシャワーや冷蔵庫は個室ついていて、全て部屋で事足りるような環境の部屋ばかりでした。
ちなみにどうやって宿を選ぶの?という質問で一番オススメなのが、Airbnbという民泊サービスでしょう。
キューバにもこのサービスはかなり普及されていて、豊富な宿から選ぶことができます。
宿泊費も事前に登録したカード払いができるし、宿泊代も直接支払うより安いことがありました。
部屋の特徴や立地がわかるのでとても選びやすいサイトです。
僕もこのサービスを使ってサンチアゴデクーバとハバナの宿を宿泊しましたが二箇所ともに共通する大きな特徴がありました。
それは、宿主がこのサイトの評価をとても気にしているということでした。
Airbnbでは、私たち宿泊者が宿の評価を書くことができます。
ここで良い評価を得られれば、お客さんがたくさん泊まりに来るし、反対に悪い評価が多くあれば、その宿は泊まりに来なくなります。
宿泊した二箇所ともに「Airbnbで評価書いてよ」と、真剣な表情で宿主が伝えてきたことから、こちらの評価をとても気にしていることが伝わってきました。
その結果、私たち宿泊者にとっては、部屋は清潔で宿主は優しく接してくれるので、こちらのサイトを使って予約することをオススメします。
キューバってこんな国④WIFIとインターネット事情
キューバでは僕が長い旅をしていた2010年頃にはWIFIを使用するこができませんでしたが、数年前から限定的にWIFIを使用することができるようになりました。
といっても自由に使用することはできず、町で1時間1CUC使用できるWIFIカードを購入し、公園や空港などの公共施設で飛んでいるWIFIを捕まえてログインすることで使用できるというなんとも面倒な流れです。
WIFIカードは旅行者も自由に購入することができるのですが、地元民もこのカードを欲しているため、ハバナ等の都市では長蛇の列ができて、とても買えるような状況ではありません。
そうならばと、地元民は1時間1CUCで購入したカードを、2CUCで旅行者に売ろうと話を持ちかけてきます。
まあ、それでもいいやと思えれば購入すればいいし、納得できない方は購入しなければいいでしょう。
物の値段が「価値」によって決まる市場のルールが反映されていて面白いですね。
ちなみにパラコア等の小さな都市では、時間帯によっては正規店でも全く並ばずに購入することができたので、正規料金で5枚まとめて購入しました。
パラコアにはWIFIカードを売ってこようとする地元民はいなかったのも市場のルールが反映されていて面白かったですね。
⑤西のハバナ、東のサンチアゴデクーバ
キューバの主要都市と言えば、西はハバナ、東はサンチアゴデクーバ。
どちらも大きな都市ですが、ハバナに比べればサンチアゴデクーバは小さな町で、物価も安く、ガツガツしていない印象を受けました。
どちらも5時間移動すれば、素朴で素敵な町があるのも特徴で、東のハバナにはトリニダーが、西のサンチアゴデクーバにはバラコアがあるのも共通点ですね。
僕はハバナよりもサンチアゴデクーバのほうが好きだったし、写真は非常に撮りやすかったと感じましたが、観光的な目線で考えるとそこまでなにか見所があるというわけではなく、10数時間をかけて移動して行かなくてもいいかもしれません。
キューバでの行動が5日程度しかないような短期旅行者にとっては、よほどカストロのファンでもなければ、わざわざサンチアゴデクーバに行かなくても、ハバナ、ビニャーレス、トリニダー、バラデロと見所の多い西側エリアでいいかもしれないというのが超個人的な意見ですね。
キューバってこんな国⑥待つことに世界一慣れている国
社会主義のキューバでは圧倒的に公務員の数が多いです。
売り上げが!お客様満足度が!という意識が高くない(というか、そんな概念すらないような気もする)接客なので、なにをするにも長時間待つのは当たり前です。
国内線のチェックインや、両替、バスチケットなどを待つ時間や劣悪な環境は、日本に慣れきった感覚では「この時間はなんなの?」と何度も感じることでしょう。
キューバ国民は待つことにかけては相当な耐性を持っている国民性だと感じました。
キューバってこんな国⑦クラシックカーが走る国
アメリカとな国交が途絶えていたキューバには、マクドナルドなどの海外チェーン店がなく、古い町並みがそのまま残っています。
また、車好きが見たらヨダレがダラダラ出るようなかっこいいクラシックカーが当たり前のように町を走っています。
タイムスリップしたような空間とよく表現されますが、車や街並みに関しては決して大げさな表現ではないでしょう。
とは言え、もちろんスマホも普及しています。全ての面でタイムスリップしているわけではないので、期待しすぎずに。
キューバってこんな国⑧カリブ海のビーチが美しい
キューバの海がキレイと聞いて、想像できるでしょうか?
カリブ海に面したキューバは、行くところに行けば恐ろしく美しいビーチがあります。
トリニダーで行った小さなローカルビーチの海は圧倒的に美しく感じたし、バラデロは割安でオールインクルーシブを楽しめるリゾートです。
メキシコのカンクンのカリブ海は圧倒的に贅沢なビーチでしたが、キューバのカリブ海はよりローカルな海として美しく感じました。
キューバってこんな国⑨部屋はきれい好きだけど町は汚い
キューバの町はゴミが散乱し、馬の糞にハエがたかり、とても清潔とは言えません。
出会った日本人の中には、汚くてガッカリしたと話していた方もいらっしゃいました。
確かに外は清潔ではないのですが、これが面白いことに家の中に関してはキューバ人はかなりキレイ好きな印象を受けました。
先述した通り、キューバでは民泊をするのですが、どの家もとてもキレイに部屋が保たれています。
インテリアもすっきりしているし、物も整理整頓され、なにより家主やお手伝いさんが1日に何度も掃除をしています。
なので、私たちが使うCASAの部屋はどれも清潔で、トイレやシャワーなどの水回りも清潔感がありました。
自分のエリアに関してはキレイ好きだけど、自分のエリア以外にはポイ捨てもするし無関心、というのがキューバ人の国民性のように感じます。
キューバってこんな国⑩キューバ音楽はどこででも聴ける
キューバといえば音楽の国。
映画「ブエナ・ビスタ・ソシアル・クラブ」が世界的に大ヒットして、その音楽は世界中に知れ渡りました。
ガイドブックを見るとサンチアゴデクーバが「音楽の街」として紹介されていることが多いですが、キューバではどこででも質の高い音楽を聴くことができます。
公園で路上パフォーマンスをすることもあれば、BARでゆっくりと音楽を聴くこともできるし、ノリノリの音楽でキューバ人とサルサを踊ることもできます。
どこの都市行っても、その土地で音楽を聴くことができるので是非聴いてみてください。
キューバについての旅行情報まとめ
アメリカとの国交が正常化し、これから変化していくだろうキューバ。
もはや今は過渡期と言われるような時期に入っているでしょう。
治安は中南米諸国に比べれば随分安全な部類に入るとはいえ、気をつけて旅をしてください!