この記事では、一度しか会ったことのない人が書いた文章に心が動き、「寄付したいと心が動いた理由」を分析し、綴っています。自分がどうして寄付したいと思ったのか考えました。
■日々の出来事から「考えながら生きる」をテーマに、文章を綴っています。
まとめた記事があるので、よかったら読んでみてください。
目次
【心が動く文章とは?】Facebookで流れてきた「寄付を募る記事」から行動したこと
ぼく
心が動く文章って、どんな文章でしょう?
先日、Facebookを見ていると、とある記事が目に飛び込んできました。
「ご協力お願いします」
Facebookでは時々、投稿者が何かに困っていて、協力してもらいたい旨を書いた記事を見かけます。
過去には自転車旅を続けていた友人が、ハンガリーで自転車を盗難されて困っているという記事を見かけました。
結局、その記事を読んだハンガリーの人たちが一生懸命に動いてくれて、奇跡的に自転車が見つかるということも起きていました。
僕自身を考えたときも、タビノコトバという企画を続けていくために、必要なお願いをFacebookで行うこともあります。
さて、今回はどんな協力をお願いしたいのだろと、その記事の全文を表示してみることにしました。
【心が動く文章とは?】寄付を募った女性の行動とは?
その記事を書いた女性と僕は、一回しか会ったことがありません。
女性は、僕がグループ展をした「世界旅写真展」を観覧するために来場した方でした。
旅から帰ってきたばかりだという学生の女性は、僕にその旅での出来事や、そこで何をしていたのかを教えてくれました。
そこで、僕と彼女は、Facebookを交換したんですね。
長文でびっしりと書かれたその記事の内容を要約すると、寄付のお願いを募っている内容でした。
お世話になっている従姉妹の1歳の息子が、大きな病気にかかり、日本とアメリカの行き来をしなければならない。
治療を受ければ治るのだが、家族からの助けだけでは到底足りない額のお金が必要である。どうか少額でもいいのでお願いします。
ざっくり書くと、こんな内容でした。
僕はその文章を読んで、僕のできる範囲で協力したいなと思ったんですね。
たった1回しか会ったことのない人だとか、困っているのはその人ですらなくその従姉妹の息子だとか、そんなことは関係なく、協力したいと思いました。
この気持ちの理由は何でしょう?
- 女性の文章に、どうして心が動き、どうして寄付をしようと思ったのだろう?
- 数多ある寄付のお願いと、彼女のお願いはなにが異なっていたのだろうか?
【心が動く文章とは?】ほかにも心が動いて行動した瞬間があった
そんなことを考えたときに、以前にも心が動いて寄付のような行為をしたことを思い出しました。
数年前でしょうか。友人が飲み屋を貸し切って企画した「旅に関するイベント」に、女子プロレスの興行のチケットを売りたいと告知しに来た女性がいました。
きっとその飲み屋では、こういったことがよくあるんでしょうね。立食パーティーのような形式だったこともあり、余興のような形で告知をはじめました。
彼女は会場に笑いを与えながら、チケットが売れていないことを伝えていました。
同時に、彼女がこの女子プロレスイベントを立ち上げた背景と物語を話していました。
そう、まだ20代の若い彼女が企画した大きなイベントだったのです。
ただ、残念ながら「旅のイベント」に突然現れた女子プロレスの宣伝に、興味を持つ人は誰一人と言ってもいいくらいにいませんでした。
僕は、彼女の話を聞き、初対面の女性の背景を知り、何かを生み出したいと行動を起こしていることに強く共感を覚えました。
「旅のイベント」に突然現れ、皆からほとんど興味を持たれず、必死に笑いを取りながら、無茶な値引きにノリで応じている姿を見た。
彼女は不器用に商店街中を周りながら、なにかに向かって真剣に行動しているのはわかった。
その不器用だけど真っ直ぐな姿を見て、頑張れ、頑張れ、と願うように応援したくなったんですね。
30分後くらいに彼女と個別に話したのですが、結局誰もチケットを買ってくれていなかったそうです。
不必要に値引きを促した男すら買っていないことに、僕は若干の怒りを感じました。
「興行はいつやるんですか?」
彼女が答えた日程は、僕の都合がつかない日程でした。
間違いなく行けません。だけど、僕は彼女からチケットを買いました。
【心が動く文章とは?】どうして心が動いたか:行動分析
Facebookを見ていると、時々協力してほしいという記事を見かけます。
街を歩いていると、募金を求められることもあります。
協力したいと心が動く時もあれば、全く心が動かない時もあります。
この違いは何なのでしょう?
僕が、彼女たちの行動から心が動いた理由は4つあったと考えられので、それぞれ分析してみました。
- 自分と重なった
- 熱量
- 関係性
- 子どもの病
1.自分と重なった
僕はタビノコトバという企画を運営していますが、そこでクラウドファンディングを実施したことがあって、様々な人に協力のお願いをしたことがありました。
その際に資金を協力してくれる人の温かさを知ったことが大きいように思います。
行動してみるとわかるでしょうが、友人関係とはいえ、資金を得ることは難しいです。
そのぶん、協力してくれた人への感謝の気持ちはとつもなく大きくなります。
同じような話になりますが、知り合いが展示会やトークイベントがあると宣伝してくれた時には、できる限り足を運ぶようにしています。
それは、自分が告知したときに実際に足を運んでくれた人への感謝の気持ちがあるからです。
僕が受けた感謝や喜びを、他の行動を起こしている人へ還元していきたいというペイ・フォワード的な考え方が好きなのかなと思います。
2.熱量
大学生の彼女が伝えたい文章は、決して上手で読みやすい文章なわけではありませんでした。
だけど、その小さな子どもを助けたいという純粋で真っ直ぐな想いはとても強く感じられました。
自分ではなく、誰かのためになにかをお願いする姿を、単純に美しく感じたのだと思います。
その熱量が、僕の心を動かす大きな要因だったのは間違いありません。
3.関係性
たった一度しか会ったことのない関係ですが、それでも一度は会ったことがある間柄である。
先述の女子プロレスの女性も、その場でコミュニケーションをとった人なので、関係性があるというのは大きいように思います。
一度しか会ったことがないとはいえ、知っている人が困っているのは助けたくなるのかもしれません。
4.子どもの病
今回の寄付は1歳の小さな子どもの大きな病気の医療費をお願いするものでした。
僕は一児の父で、その娘のことを重ねたのかもしれません。
娘は未熟児として生を受け、医師や看護師の支えによって生かされ、今に至っています
そんな小さな娘のことを投影したのかもしれません。
【心が動く文章とは?】寄付を募った女性の行動分析:まとめ
ぼく
・何をしたいと行動していること
・自分と共感性があること
・誰かのためであること
この3つがあることが重要に感じています。それに加えて、関係性があったり、どうしようもない状況だったりするという付加価値(?)があれば、更にプラスに働くのかもしれません。
誰かが困っていて、それに何かをしたいと本気で行動している姿を見た時に、自分があの時助けられたように誰かを助けたいと思うようになったのだと思う。
僕自身も先が見えない中で、自分の想いや行動に対して協力をお願いしたときに、「応援するよ」と温かく背中を押してくれた人がいて、その感謝を他の誰かに還元したいという想いが背景にあるように感じています。共感ですね。
そういう点において、自分が企画した「タビノコトバ」や「写真展」などの経験は、自分に広い視野を与えてくれたように思います。
必死に行動している姿が自分と重なった。
→そんな人を応援したいと思った。
これが自分が動いた背景だと思います。
他の助けが必要な誰かに、この気持ちが回っていけば最高ですね。
■日々の出来事から「考えながら生きる」をテーマに、文章を綴っています。
まとめた記事があるので、よかったら読んでみてください。