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僕の写真展「Quiet Cuba」が東京・神楽坂で開催されます
タイトルの通り、東京・神楽坂のBEHIND the GALLERYで、僕の写真展「Quiet Cuba」を開催することになりました。
展示名にも書かれていますが、キューバを舞台とした写真展になります。
これまでこのブログにも書きましたが、2016年と2019年にキューバを旅してきました。
2016年のキューバ旅を終えて、旅先としてのキューバへの興味はもう既になくなっていましたが、「写真を撮る」というただ一点の目的のために、再びキューバを旅してきました。
そのときのことは、再びキューバに行くことを決めた時に書いた「キューバには二度と行かないと思っていた」や、実際に写真を撮ってきた後に書いた「写真を撮るためにキューバへ行ってきた」という記事に書いた。
この写真展に至った背景が書かれているので、合わせて読んでみてほしい。
写真展「Quiet Cuba」の概要
SCHEDULE|会期について
期間:2020年02月22日(土) 〜 03月01日(日)
場所:東京都新宿区東五軒町4−17 BEHIND THE GALLERY 1F
時間:11:00〜19:00(2月26日(火)のみ閉廊)
EVENT|会期中のイベント
★1回目:02/22(土)|16:00〜17:00|TALK EVENT|有料500円
場所:BEHIND THE GALLERY展示会場内:先着限定25名まで
TALK||”Quiet Cuba”キューバの静寂を語る
作家によるトークイベントが開催されます。
展示される作品群を見ながら写真の解説やそれを取り巻く写真環境の変化を話します。
※イベント終了後2月22日(土)の18時00分より本展のオープニングレセプションを行います。参加予約は特にありません。どなた様でもご参加いただけます。当日現地まで直接お集まりください。
★2回目:02/29(土)|16:00〜17:00|TALK EVENT|有料500円
場所:BEHIND THE GALLERY展示会場内:先着限定25名まで
TALK||”旅から想像する世界”
作家によるトークイベントが開催されます。
展示される作品群を見ながら写真の解説や、これまでの旅について話します。
COMMENTS|ギャラリーからのメッセージ
この度、写真展「Quiet Cuba」を開催する運びとなりました。
展示者は2016年と2019年にキューバへ通い “キューバの静寂” をテーマに撮影してきました。
アメリカとの国交回復により注目を集めているキューバといえば、チェ・ゲバラやフィデル・カストロを象徴に、エネルギーに満ちた国民が陽気な音楽を奏で、上半身裸姿の少年が路上で野球をし、派手な塗装のクラシックカーが走り去っていく、そんな写真がこれまで多く発表されてきました。展示者も当初はそんなエネルギーに満ちたキューバの日常を撮影することを目的に渡航したものの、ハバナからトリニダーへと移動し、自分の視点で街をじっくりと眺めていくうちに、よりキューバらしい光景に注目を集めるようになっていきます。それこそが、“静寂”でした。
SNS が普及し手軽に情報を得られる現代だからこそ、有り余る情報から自然に印象付けられた光景だけに留まるのではなく、自身が本質的に惹かれるものに目を向けることで、今まで見えにくかった新しい一面を発見できる可能性を追求した展示となっています。
第4回世界旅写真展で選出された作品を含む25点の写真を、A3ノビからA1 まで引き伸ばし、東京・神楽坂のBehind the Gallery を会場に発表します。ギャラリートークやオープニングレセプションなどのイベントも予定されています。
また、写真展開催と連動し、会場にて写真集「SEEKING QUIETNESS」(3910円+税)を販売します。
詳細記事
【写真集「SEEKING QUIETNESS」を出版することになりました】
【僕の写真集「SEEKING QUIETNESS」が完成しました】
●CONCEPT|展示について
2016年と2019年にキューバを旅して撮影した。アメリカとの国交が回復したことで、変わりゆく前のキューバを撮影したいと思ったことが最初の動機だった。陽気な国民が音楽を奏で、上半身裸姿の少年が路上で野球をし、派手な塗装のクラシックカーが走り去っていくような喧騒を期待してキューバへ向かった。
メキシコシティを経由し21時間かけてやっと到着したキューバには、確かに期待通りの世界が広がっていた。街を歩けば“これぞキューバ”と頷きたくなるような音楽や、ゲバラの名残が五感を刺激する。だが、想像通りの街を歩いて残ったものは、不思議なくらいに強烈な違和感だった。渇望していた喧騒の光景は初めて訪れた場所であるにも関わらずいつかどこかで見たような感覚を呼び起こし、灼熱の太陽を浴びながらいくつもの道を歩いてみたものの、音楽も野球も派手なクラシックカーもあまり撮ることはなかった。
思い返せば過去にもそんなことがあった。ガイドブックやSNSを通して繰り返し想像してきた世界を目の前にすると、最初こそ心躍るがそれ以降は徐々に興味が萎んでいく。では、どんな光景ならずっと心に残るだろうと考えていたが、キューバを訪れて初めて気づくことができた。
自分のフィルターを通してその土地の断片を見つけられたとき、旅の記憶は深まり、心に残り続ける。誰かの軌跡を辿るだけでは得られなかったキューバの色彩は、本質的に惹かれたものを見つけた途端に鮮やかな色味を増して強くなった。喧騒ばかりを追っていたら気づくことがなかった静寂を含んだ光景は、同じ場所であるにも関わらず、はっきりと美しく浮かび上がって見えた。
旅は外の世界との出会いの機会であると同時に、内の世界と出会う機会でもある。人の想像力は無限の可能性を拡げてくれるものであるが、世界をどこまでも狭くしてしまう一面も内存しており、誰かに提示された世界だけではその先にある拡がりに気づくことができない。手軽に情報を得られる現代だからこそ、本質的に惹かれるものに目を向けることで、知った気になっていた世界とは異なる一面が見えてくるのかもしれない。
じっと目を凝らして見えた世界は、きっと今よりも少しだけ美しくなる。
会場で会いましょう
基本的には展示者である僕は、ギャラリーに在廊しています。
ぜひこのブログの読者の方もご来場頂き、お声掛け頂ければ嬉しいです。
会場で会いましょう。
写真展開催までの流れを書きました。
写真展を開催したいという方の参考になれば嬉しいです!