はじめての写真展を開く方法⑦〜写真展を開くためのスケジュールや費用編〜

SOGEN

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この記事では、『写真展を開催するための「スケジュールや費用」』について解説しています。

写真展の開催方法について」をシリーズ連載していて、はじめて写真展を開催したい方に向けてのノウハウを書いています。会場選択、額装、当日持参する道具、費用など、細かな手順を書いていますので、写真展の開催に興味のある方は読んでみてください。

はじめての写真展を開く方法〜写真展までのスケジュールや費用を徹底解説〜

はじめて写真展を開きたい方へ」シリーズ第7弾です。

第1回は会場選択・ギャラリー編、第2回は写真のセレクト編、第3回は額装編、第4回は宣伝編、第5回は会場レイアウト編、第6回は当日持参する道具編、第7回の今回はスケジュール・費用編となっています。

 

写真家Aさん

写真展を開催したいけれど、なにから手をつければいいのかわからない…
DM作成やプリントなどやらなければいけないと思うんだけど、いつから動きだせばいいの?
写真展開催のための費用はいくらくらいかかるの?

この記事では、このような悩みに答えていきます。

 

 

本記事の信頼性
これまで展示会(写真展やエッセイ展)を7回行ってきました。

アイデムフォトコンテストで入選し、新宿のギャラリーで個展を開催してもらったり、世界旅写真展に入選し、グループ展を開催してもらったこともあります。
最新では2020年2月に個展(Quiet Cuba)を行い、写真集を出版して頂きました。
会場費用がかかった展示、かからなかった展示を経験しているので具体的な費用もお伝えできます。

►参考:キューバを撮影した写真集「SEEKING QUIETNESS」を出版することになりました

このような経験から、今となっては写真展開催までの準備で何が必要なのかの見通しを持つことができますが、2015年にはじめて写真展を開催した僕は、まさに次のような状態でした。

なにを準備すればいいの?
どこで開催するのがいいの?
なにが必要なの?
写真はどうやってプリントするの?
なにに額装するの?
どう宣伝すればいいの?
お金はいくらかかるの?

写真展を開きたいんだけど、なにから始めればいいのかわからない。
そんなあなたの背中を押したくて、この記事を書きます。

このブログがヒントとなって、あなたの初めての写真展の開催に繋がれば幸いです。

はじめての写真展を開く方法〜写真展開催までのスケジュールと費用具体例〜

それでは、写真展開催に向けて、準備してきたこと・費用をスケジュールに合わせて整理していきます。

具体的な例があるとわかりやすいと思うので、僕が2020年2月に開催した写真展「Quiet Cuba」に合わせてお伝えしていきます。

 

① 『写真撮影』 自分の撮りたい写真を撮りに行く

【2019年8月】
まずはなんと言っても、写真がないと写真展を開催できませんよね。
展示したい写真が既にあるという方は飛ばしてください。

僕の場合は写真を撮るためだけに2度目のキューバへ行ってきました。
詳細は「写真を撮るためにキューバへ行ってきた」に書いています。
この時点ではまだ写真展開催も写真集出版もなにも決まっていませんでした

 

② 『ギャラリー決定』 写真展をどこで開催したいか?

【2019年9月】
写真を撮れたなら、展示会場を決めなければいけません。
企業ギャラリーなのか、私設ギャラリーなのか、市民ギャラリーなのか、カフェやバーなのか、あなたが展示したい場所を決めましょう。

詳細は会場選択・ギャラリー編に、それぞれのメリット・デメリットや費用を書いていますので参考にしてください。費用はギャラリーによって大きく異なりますが高いところだと1週間で10万円超、安いと無料〜1万円台くらいですかね。

僕の場合は、初めて写真展を開催した場所は市民ギャラリーでした。理由は簡単で「使用料が安いから」です。5日間で19000円でした。

写真展のギャラリー

「Quiet Cuba」の展示では、 第4回世界旅写真展でキューバの写真を評価してくださったBEHIND the GALLERYの中村風詩人さんに写真を見せに行ったところ、その場で「写真展を開催しましょう」と言って頂いたことで、展示が決まりました。

 

③ 『写真展のコンセプトは?』ステートメントを書き始めた

【2019年10月】
ステートメントは初めて写真展を開催する方には若干難しいかもしれませんが、やっておくと絶対にプラスになるのでオススメします。

ステートメントとは作品の説明書のようなもので、この写真は、なぜ、なにを、いつ、どのように撮っているのかを文章にしたものです。これがないと「ただ好きな写真を集めただけ」ということになりかねず、コンセプトが定まらない極めて自己満足な展示になる可能性があります。

この作業は自分の作品がなにを表現したいのかを考えるうえでとても大切で、ステートメントに時間をとったことで作品群がより鮮明になります。僕の場合は、信頼する二人の方から助言を頂きました。

写真展Quiet Cubaのステートメント

ステートメントを書くことで、写真のセレクトに大きく影響します。

例えば、僕の場合は「Quiet Cuba」がテーマなのに、美しい写真だからといって賑やかな写真を展示すると、作品群の一体感がなくなりますよね。

陽気なキューバの人々

陽気なキューバ音楽

ステートメントで「キューバの静寂」をテーマとする、と整理したことで、これらの写真はセレクトしませんでした。

写真のセレクトの考え方は、写真のセレクト編で詳細に書いています。

④ 『額はどうする?展示で使用する額を用意する

【2019年11月】
写真を展示する時に額に入れるのか、ハレパネに貼るのか、直接貼るのかは、やりたい展示によって変わってきます。

僕は初めての展示の時には「木製パネル」を購入し、自作の額を作成しました。

►参考:はじめて写真展を開きたい方へ③ 〜額装編〜

写真展で飾る木製パネル

額を購入するのはちょっと…という方にはハレパネが特にオススメです。
ハレパネは発泡スチロールのような素材でできていて、シールで写真を貼るだけで、立体的な作品が作れます。
価格もA2サイズで1200円弱なので、値段も抑えられます。予算が厳しい方は、断然ハレパネをオススメします。

 

「Quiet Cuba」では、額屋さんを幾つか巡り、A2サイズの写真が入る711×559と、A3ノビサイズの写真が入る508×406の額を購入しました。額は1つ1万円くらいです。

展示会場で額装した写真

もし、額の情報を知りたいという方がいましたら、お問い合わせフォームよりご連絡ください。

 

⑤ 『宣伝は?』 プレスリリース作成・DMの作成

【2019年11月】
写真展を開催するときに集客は大きな課題です。せっかくなら写真に興味のある方に来てもらいたいですよね。
写真に興味のある方を集客する方法については「宣伝編」で詳細に書きました。

「Quiet Cuba」では、A4用紙3枚分のプレスリリースを作成しました。
1枚目は展覧会名・会場・期間・トークイベントなどの概要を書いたもの、2枚目は展示についての紹介文を長文で書いたもの、3枚目は僕自身の紹介について書きました。
これらをIMAなどの写真サイトに送付すると写真展情報の記事として紹介してくれることがあります。
他にも、artgene個展なびCAPA CAMERAさんにプレスリリースを送り、紹介・掲載して頂きました。

 

DMはイラストレーターで作成しました。こちらも詳細は「宣伝編」に書いてあります。
紙の大きさ・質・カラーの有無・部数によって大幅に値段が変わります。

 

余談ですが、「Quiet Cuba」では、このタイミングで写真集制作の声をかけて頂き、写真集を作成することが決定しました。
BEHIND the GALLERYで写真集の装丁やデザインをして頂き、2度ほど打ち合わせをして掲載する写真を選定していきました。

 

⑥ 『写真プリントは?』 写真の印刷は自宅で?ラボで?

【2019年1月】
写真のプリントは展示前の最も重要な作業の1つです。
自宅でプリントするのか、はたまたラボに出すのか、あなたの作業環境によって大きく異るでしょう。
また、選ぶ用紙によっても大幅に完成プリントの質が変わります。こんなに違うの?と驚くかと思うので、自分好みのプリント用紙を見つけることが重要になるかと思います。

僕は基本的には全て自宅でプリントしています。
A3ノビという大きなプリントに対応したプリンターを購入したことで、プリントの再現性が高まり、自分でこだわった色に調整できるようになりました。このプリンターがなかったら、きっと展示をやっていなかったと思います。

値段は高いし、大きいしで、なかなか買うのに勇気がいるかと思いますが、写真を本格的にしたい方には強烈にオススメするプリンターです。

プリント用紙は個人的には「ピクトリコ ピクトリコプロ・ソフトグロスペーパー」を使用することが多いです。A4だと用紙1枚が100円くらい、A3ノビでは1枚300円以上します。

►参考:劇的に写真が楽しくなったオススメのアイテムを紹介する

 

「Quiet Cuba」では、せっかくの展示なので大きな写真も展示したいと考え、ピクトリコのプリント工房A2サイズとA1サイズの写真を数点発注しました。
全てデータ上でのやり取りで、納品まで2週間程度かかりました。A1サイズは圧巻の大きさで、さすがにこのサイズの額を用意はできなかったので、ハレパネに貼って展示しました。

⑦ 『会場レイアウト・キャプションの作成』 写真にキャプションはつける?

【2020年2月】
せっかく写真で表現するのだから、写真展ではキャプションはなくてもいいのでは?と考えてきました。

キャプションとはタイトルや説明文ですね。ただ、写真について学んでいく中で「展示者の意図は思ったよりも伝わらない」という助言をもらい、「見る人が理解を深めるのに間違いなく役立つ」というアドバイスから、キャプションをつけることにしました。

ただ、初めての展示ではキャプションはつけませんでした。
これは展示者の好みによって判断すればいいかと思うので、好きな展示の仕方を検討してみてください。

右下にある説明がキャプション

 

会場図に関しては会場レイアウト編で詳細に書きました。

⑦ 『額装作業』 地道な作業を1つ1つ

【2020年2月】

写真を飾るために、額に入れたり、ハレパネに貼ったりと、地道な作業をします。
額装するならばマットに写真を固定し、アクリルガラスにホコリが入らないように気を遣い、紐を結びます。これは展示する上で最も重要な作業になるので、時間に余裕をもって行うといいでしょう。

ハレパネに貼るにしても、カッターを使ってハレパネを切ったりするので、なかなか時間はかかるかと思います。頑張ってください。

⑧ 写真以外の展示物の作成

【2020年1月〜2月】

展示会場では、写真以外にも「作家プロフィール」や「ステートメント」、「キャプション」などを貼る展示が多くあります。
これは必ず必要というわけではありませんが、せっかく行う初めての展示なのに、どんな展示なのか、作家は誰なのか、というのがわからないのも勿体ない。

写真展のステートメントやプロフィール

「Quiet Cuba」では、ステートメントとプロフィールをハレパネに貼って、短いエッセイと写真を合わせて額装して展示しました。

番外編 写真集の完成

写真集の入稿作業などは全てBEHIND the GALLERYにおまかせしていました。写真集が完成したというご連絡を頂きました。

はじめての写真展を開く方法〜写真展の開催スケジュールと費用まとめ

写真展開催までのスケジュールと費用をまとめました。いかにやることが多いかは理解して頂けたでしょうか?
ただ、自分がやりたいと思って始めた展示で、1つ1つ手作りで進めていくのはとても面白い作業だと思います。

ここに書いたプレスリリースやDMの作成、ステートメントの作成なんかは必ずしなければいけないわけではなく、なくても開催することはできます。
もっと言うと、写真だって額に入れずに壁にそのまま貼ることだってできます。

だけど空間をしっかり作ってできるだけ多くの人に見て頂きたいという思いがあれば、可能な限り細部まで突き詰めたくなりますよね。

あなたの初めての写真展の開催を応援しています。
このブログを読んで写真展を開催してみよう!と思ってもらえたら、嬉しく思います。

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第1回:はじめての写真展を開く方法① 〜会場選択編〜
第2回:はじめての写真展を開く方法② 〜写真のセレクト編〜
第3回:はじめての写真展を開く方法③ 〜額装編〜
第4回:はじめての写真展を開く方法へ④ 〜宣伝編〜
第5回:はじめての写真展を開く方法⑤ 〜会場レイアウト編〜
第6回:はじめての写真展を開く方法⑥ 〜当日持参する道具編〜
第7回:はじめての写真展を開く方法⑦ 〜具体的なスケジュール編〜

 

【フォトコンテストで入選するために】
フォトコンテストで入選するために①-よい写真を撮る-
フォトコンテストで入選するために②-コンテストを選ぶ-
フォトコンテストで入選するために③-写真をセレクトする-

【写真集を出版することになりました!】
キューバを撮影した写真集「SEEKING QUIETNESS」を出版することになりました

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