【SEEKING QUIETNESS/宗玄浩】キューバを撮影した写真集を出版しました

キューバ写真をまとめた写真集「SEEKING QUIETNESS」を出版

前回の記事【僕の写真展「Quiet Cuba」が東京・神楽坂で2月22日から開催されることになりました】でサラっと書きましたが、僕の写真集「SEEKING QUIETNESS」を出版することになりました。

キューバ写真をまとめた写真集「SEEKING QUIETNESS」

写真集『SEEKING QUIETNESS』
発売日:2020年2月20日
価格:3910円+税(税込:4300円)
発行:behind the gallery
仕様:本文124ページ+カバー / 210mm x 235mm
ネット販売:https://sogen.thebase.in/items/29579437

同時に東京・神楽坂のBEHIND the GALLERYにて個展を開催。

ギャラリーより紹介:写真展Quiet Cuba|https://bt-gallery.com/quietcuba/

写真展「Quiet Cuba」のご案内

SEEKING QUIETNESSキューバの静寂を撮影した写真

写真家・中村風詩人さんより頂いた写真集についての解説

この写真集の編集や装丁をして頂いた写真家の中村風詩人さんより写真集の解説を書いて頂きましたので、引用します。

群青色に塗られた古びた一室で、がたつきながらも凜と構える一脚の椅子の姿があった。初めてその写真を見たとき、その際立った美しさに目を奪われた。まるでリングの上で最終ラウンドを終え、闘い抜いた王者の風格さえ漂う。もう一方の表紙の写真を私は著者には無断で「CUBA CROSSING」と名付けている。キューバの混沌とした街並みにおいて、人と人は常に生活している。その中でほんの僅かな出来事で関わり合いを持って生きているはずだ。それは曲がり角で肩が触れることかもしれないし、ご機嫌な者が手を振ることかもしえれない。そんな風に人の人生が他人の人生と交差する瞬間がとても好きだ。このCUBA CROSSINGの一枚は、刹那的な人の関わり合いをまさに体現したものに思えた。

2,3度本書を手に取った読者はおおよそ気づくと思うが、本書はキューバの写真集ではない。これは写真家宗玄浩が旅の中で葛藤し、境地を開いたことを表現した写真集だ。そしてその舞台がたまたまキューバだった、というだけのことである。構成は大きく分けて2章となっている。「喧噪」と題された一章では、著者がキューバを訪れる前に描いていた理想のキューバ、つまり世間一般の広告で形作られた騒がしく賑やかなキューバが描かれている。そして続く「静寂」と題された第二章では、二度にわたる渡航で悟った著者なりのキューバが写されているのだ。それは一般的なキューバのイメージとはほど遠く、森林や高山でみた神々しい現象かのごとく・・・・・・静かで厳かな都市のポートレートに他ならない。

私たちは常に情報にまみれて生きている。有意義に生きるには、情報はふるいに掛けられ、個々に適した解釈に変わられなければならない。本書をめくるたびに、その哲学にも似た感覚に啓蒙される。溢れた情報によって植え付けられた画一的なイメージが、実体験を元に自分なりのイメージに塗り替えられた時、おそらくこれらの写真は初めて写真家自身の作品となる。読者の誰しもが苦難にあたったその時、もしかしすると本書は進むべき活路を示してくれるかもしれない。

(写真家:中村風詩人)

「SEEKING QUIETNESS」は、キューバのイメージを変える写真集

中村風詩人さんの解説を読んで頂ければ、どんな写真集なのかはなんとなく想像できるのではないでしょうか?

キューバといえば、音楽やクラシックカーやチェ・ゲバラに代表されるように、「喧騒」の風景が思い浮かぶ方が多いかと思います。僕がこれまで見てきた写真集や雑誌の特集は、そのどれもがキューバの雑踏と騒がしさとノスタルジーが表現されているものでした。

僕もそんな光景を期待しながらキューバへ向かったのですが、いざ行ってみると、不思議とそんな光景にはほとんど心が動かなかったんですね。代わりに僕の心を掴んだものは、”静寂”の光景でした。

この写真集は、これまであまり表現されてこなかった「キューバの静寂」を表現した写真集になっています。

装丁やデザインがとてもかっこいいので、ぜひ写真展会場で手にとって読んで頂けると嬉しいです。

僕の写真集「SEEKING QUIETNESS」が完成しました

キューバを舞台にした写真集「SEEKING QUIETNESS/宗玄浩」が完成

Trinidad

Havana

Santiago de Cuba

 

※※※キューバで撮影した写真を10枚セレクトした記事を書きました※※※

写真家が撮影した10枚のキューバ写真

写真家が撮影したキューバの写真10選【キューバの静寂】

写真集「SEEKING QUIETNESS」の撮影地・キューバ

写真集「SEEKING QUIETNESS」は、キューバを舞台に撮影した写真集です。

始まりは2016年。
キューバを旅する中で写真を撮影し、それらの写真をBEHIND the GALLERYが主催する「第4回世界旅写真展」に応募したことがキッカケでした。

幸運にも応募した写真は入選することになり、第4回世界旅写真展で展示して頂く機会を得ました。

https://bt-gallery.com/sekaitabi4/

そこで、せっかく評価して頂いたキューバの写真をまとめてみようと思ったところ・・・
10枚ならそれなりの完成度で出せるだろうけれど、40枚となると写真の数が足りない。

セレクトをきちんとやらないと作品群としてのレベルは落ちるし、セレクトをきちんとやりすぎると作品の数として少々物足りない。
そんなジレンマを抱き、もう一度写真を撮るためだけにキューバに行くことを決意し、2019年にキューバを旅してきました。

その辺りの背景は「キューバには二度と行かないだろうと思っていた」に詳しく書きました。詳しく読みたい方はこちらを読んでみてください。

キューバには二度と行かないと思っていた

写真を撮るためだけにキューバへ行ったので、それこそ旅行期間中の全ての行動が「写真を撮るため」を考えて行動していた。

いつもの旅は、「旅をしながら、写真を撮っている」という意識だった。
だから、自分の行こうと思った観光地へ行くし、見たい所へ行くことが自然と優先された。
今回の旅がそれらと決定的に違うのは「写真を撮るために、旅をした」という意識だった。

その辺りのことは「写真を撮るためにキューバへ行ってきた」に書いたので、興味があれば読んでみてほしい。

写真を撮るためにキューバへ行ってきた(※後日談※ その後、写真展を開催し、写真集を出版してもらえることになった))

「世界旅写真展で評価して頂いた写真の続き」になるような写真を撮影しに行った。

そうして撮影した写真を帰国1週間後にギャラリーへ持っていき、中村さんに見てもらったことで写真展と写真集の企画がスタートした。
2019年の夏に再びキューバに行くことがなかったら生まれなかった写真展と写真集。

キューバには二度と行かないだろうと思っていた」と「写真を撮るためにキューバへ行ってきた」の、2つの記事を時間軸を交えながら読んで頂いていた方ならば、2019年に起こったことの意味をより理解してくださるだろう。

写真集「SEEKING QUIETNESS」を購入する方法

「SEEKING QUIETNESS」は、写真展「Quiet Cuba」の会場で先行販売します。

また、このブログやSNSを通してご連絡頂ければ、購入方法をお伝えしお送りさせて頂きます。

お問い合わせ

キューバを舞台にした写真集「SEEKING QUIETNESS/宗玄浩」が完成

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