フォトコンテストで入選するために③-写真をセレクトする-

仕事をしながら写真活動や旅の本をつくる企画を運営しているSOGEN(@23himatsubushi)です。

今回の記事では写真コンテストに入選するための方法をお伝えする第3弾です。

フォトコンテストで入選するために
  1. よい写真を撮る
  2. コンテストを選ぶ
  3. 写真をセレクトする ← 今回の記事
  4. 写真を印刷する
  5. 丁寧な梱包をする

フォトコンテストで入選するために①-よい写真を撮る-

フォトコンテストで入選するために②-コンテストを選ぶ-

フォトコンテストに入選するための記事を書きました

フォトコンテストに応募したことがありますか?

これだけ写真が身近になった現在、コンテストに応募したことがある方や、応募しようと思ったことがある方も多いでしょう。

せっかく応募するからには入選したいと思いますよね。
さて、そんな時に思い浮かべる疑問。

どうすれば、コンテストで受賞することができるの?

僕はこれまで大小合わせると10個程度の写真コンテストで賞を頂きました。
応募数に応じた勝率で言うと7割程はあるかと思います。

その中には新宿のギャラリーで個展を開催させて頂けるコンテストであったり、200人に1人しか受賞しないというニッコールフォトコンテスト、書店で販売される写真集に掲載してもらえるコンテストなど様々な賞を頂きました。

そんな僕が実際にフォトコンテストで入選するために、どんな戦略を立て、どんな写真をどういう理由で選んでいるのかのプロセスをお伝えします。

「これから写真コンテストに応募して入選したい」
「写真はよく撮るんだけど、どんな写真を応募していいのかわからない」
「これまで応募してきたけれどなかなか受賞しない」

そんなあなたに読んでもらいたい記事です。

写真コンテストに入選するために」シリーズ第3回目のこの記事では「③写真をセレクトする」について書きました。

写真コンテストに入選するために〜③写真のセレクト〜

写真コンテストに入選するために、前回までは「①よい写真を撮る」ことと、「②コンテストを選ぶ」ことについて書いてきました。

その中で、たくさんあるコンテストには大きく分けて3つの種類があることをお伝えしました。

① 初級者コンテスト
② ハイアマチュアコンテスト
③ 写真で発表活動をしていくためのコンテスト

あなたがどんなレベルで、どんな写真を持っていて、どんな未来を目指していているのか。
それによって選ぶコンテストは異なってきますので、よく読んでみてください。

さて、ここからが本題の③写真のセレクトについて紹介します。

 

写真のセレクトは前回の「②コンテストを選ぶ」とリンクしていて、どんなコンテストに応募するかによって変化します。

①初級者コンテストでは1枚の写真(単写真)を応募する場合が多く、
②ハイアマチュアコンテストでは4枚程度(組写真)を応募する場合が多く、
③写真で発表活動をしていくためのコンテストでは展示をイメージして40枚程度を応募する場合がよくあります。

それぞれを詳しく説明していきましょう。

写真コンテストの種類から、写真のセレクトを考える

コンテストには大きく分けて3つの種類があると書きました。

それぞれの特徴に合ったセレクトを説明していきます。

①初級者向けコンテストについて

初級者向けコンテストのセレクトでは先述したように作品1点を選ぶことについて書きます。

1点の写真なので、とにかくテーマに合った「あなたの好きな写真」を選んでください。

ただ、「好きな写真」というと「自分の身近な人が笑顔でアップでうつっている写真」や「美しい海をバックに赤く染まった夕日」等になりがちなので、それは避けたほうがいいように思います。

なぜなら、それらの写真はあまりに私的な光景のため、審査する立場の方にとっては接しにくい写真となるから。

では、どんな写真を選ぶといいのか?

あなたの好きな写真の中から、「物語を想像してしまう写真」をなるべく選ぶといいでしょう。

覚えておいてほしい視点は、「撮影者としての写真」から「初めて写真を見た人の写真」へスライドすることです。

あなたが撮影した写真なので、あなたはこの写真の物語の裏側まで知っています。
付き合った恋人が幸せそうに笑ったことや、旅行先で散々な歩いた末に出会った真っ赤な夕焼けなど、その写真の背景を知り、より鮮明な記憶として残っているでしょう。

ただ、その「知っている」ということが、思い入れを強くさせすぎることがあります。

「彼女と初めて出かけた思い出の地で撮った写真なんです」と言われても、審査員としては「いや、知らん!」ですよね。

言葉で説明しなければわからない写真ではなく、写真を見ただけで物語を想像してしまうような写真を選ぶといいでしょう。

②ハイアマチュア向けコンテスト

ハイアマチュア向けコンテストのセレクトでは、組写真について書きます。

組写真とは1枚ではなく2枚以上の写真(4枚とか)で表現する方法です。
雑に説明すると、「1つのテーマのもとで複数枚を使ってストーリーを想像させるような作品」が良い作品とされています。

大切なことは、単写真として魅力的な作品を4枚並べることではなく、4枚を使ってストーリーを想像させることです。

第65回ニッコールフォトコンテストカラー部門で第一位に当たるニッコール大賞を受賞した作品と、第二位に当たる推選を受賞した作品を審査員の講評とともに分析してみましょう。

この作品が65回続いているニッコールフォトコンテストの大賞作品です。

写真に馴染みの薄い方は正直「ん?」と思うこともあるかもしれません。
例えば、二枚目のお見舞いに持ってきてもらっただろう花の写真。

あたかもスマホでさっと撮影したような、なんの変哲もない写真に見えます。
この写真1枚だけを①初級者向けコンテストに応募しても、おそらく受賞しないでしょう。

だけど、タイトルとともに4枚の写真を眺めたときに、先程とは異なるなにかを感じませんか?

きっとそれは「想像」だと思います。
この4枚の写真群とタイトルには、作家の視点や背景を想像したくなるようななにかがあります。

【作品講評】
ニッコール大賞を受賞した小島実さんの作品「明日天気になあれ」は、入院というネガティブな状況が、暗すぎず、かといって明るすぎることもなく表現されています。4枚の組写真から、作者の心情が見る側に伝わってきます。独特の美しい色使いで表現され、入院中の静かな時の流れを感じました。

(引用元)
https://www.nikon-image.com/activity/nikkor/contest/nikkor/65/award_02/index.html

タイトルを含めた作家の視点が見る人に伝わってくることで、作品の質をより深めます。
それらは、「こころの動きや背景を想像してしまう作品群」になっているということです。

講評にも「作者の心情が見る側に伝わってきます」と書かれていますよね。
組写真としての良い写真とは「作家の視点を想像させること」ということの代表的な作品ですね。

この作品群は是非大きく表示して頂きたいのですが、二枚目の縄を引っ張っている写真が抜群に強い写真です。
きっと単写真としてこの写真を応募しても、評価を受けるでしょう。

さて、そうなったときにこの伊藤さんのとった方法は「この強い写真をメインとし、その他の写真は周りを固めるような作品とした」ことです。
1つの写真を最大限引き立たせるための組み方と言ってもいいかもしれません。

【作品講評】
推選に選ばれた伊藤邦美さんの作品「追憶の坂」には、祭りの人びとの動きやその場の雰囲気がいきいきと表現されています。まさに、躍動感溢れる写真です。

(引用元)
https://www.nikon-image.com/activity/nikkor/contest/nikkor/65/award_02/index.html

実際に講評でも「祭りの人びとの動きやその場の雰囲気がいきいきと表現されています。まさに、躍動感溢れる写真です」と評されているように、ほとんど二枚目の写真について書かれているような描写です。

この作品群は、二枚目の写真を活かすことを考え、その他の写真は二枚目の写真の舞台や詳細や背景を想像させることに徹しています。

印象の強い写真がある場合には、こういった引き立てさせるための組み方も参考になりますね。

2つの作品に共通していることとして、組写真の中に「一見するとなんの変哲もないような写真」を組んでいることがわかるかと思います。
それらは、この1枚だけでは決してコンテストで入選しないような写真です。

でも、考えてみてください。

あなたがフォトコンテストに応募するとして、なんの変哲もないような作品を応募することができますか?

きっと「コンテストに応募する」となると、どうだ!と言わんばかりの快心の作品を応募したくなることが多いでしょう。
対してこれらの作品は、少し力の抜けたような目の前の日常を撮影した作品を混ぜています。

野球で例えると、全て4番バッターで構成されたチームがうまくいかないように、快心の作品を集めた組写真はあまり評価されません。
全体のバランスを考えて構成していくことで、作品の質が深まっていきます。

そんな視点をもって、セレクトしてみてください。

③写真で発表活動をしていくためのコンテスト

写真で発表活動をしていくためのコンテストでは、40枚程度の写真の応募を求められることが多いので、ある程度の枚数を必要とした組写真について書きます。

基本的な考え方は先述した「②ハイアマチュア向けコンテスト」と同じですが、あなたの「視点」や「世界観」がより求められます。

「世界一周をしてきたので、その時に撮った絶景写真です!」というような、まとまりのない作品は、恐らくそれらがカレンダーになるような美しい写真でも、あまり採用はされないでしょう。

なぜなら、そこにはあなただけが見ているような「視点」や、あなたの写真を表すような「世界観」が存在しにくいから。

写真を見ただけで、「ああ、この人の作品だね」と感じてもらえるような作品群を作ることができると、それは世界観になります。
写真家の石川直樹さんや荒木経惟さんの写真は、ひと目見ただけでそれが彼らの写真だとわかるような特徴があります。
プリントの色味や構図にもこだわりましょう。

そこでは「以前にどこかで誰かの作品として見たことがあるよね」といった既視感を持たれないことが理想です。
あなたが表現したいような世界観を、あなたの写真群で表現してください。

ちなみに僕のキューバの写真は、きっと僕の世界観が出ているので、ぜひ展示会を開いた際には見に来てみてください。

写真を撮るためにキューバへ行ってきた

どんな写真をセレクトし、応募する?

写真コンテストに応募する際に、どんな写真を応募すればよいかという考え方はわかりましたか?

どんな写真を選び、どんな写真と組み合わせ、どんな世界観をつくるのかはとても大切な作業です。
過去の受賞写真を調べ、主催者側のニーズを知ることが入賞への近道になるでしょう。
ぜひ入選を目指してください。

あなたの大切な写真をどんなコンテストに応募しようか、じっくりと考え、よりよい写真をセレクトすることを考えてみてください。

(次回に続く)

フォトコンテストで入選するために
  1. よい写真を撮る
  2. コンテストを選ぶ
  3. 写真をセレクトする ← 今回の記事
  4. 写真を印刷する
  5. 丁寧な梱包をする

フォトコンテストで入選するために①-よい写真を撮る-

フォトコンテストで入選するために②-コンテストを選ぶ-

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