この記事は、『フォトコンテストで入賞・入選するための方法』について解説した連載記事です。
第4回目の今回は、フォトコンテストに応募する写真の完成度を左右するプリント方法について書いていきます。
「フォトコンテストで入選・入賞するために」というシリーズを連載しています。
- 第1回は入賞しやすい写真を撮る
- 第2回はどんなフォトコンテストに応募する?
- 第3回は応募する写真の選び方
- 第4回は写真の完成度を高めるプリント←今回の記事
- 第5回は応募作品の意図を伝えるステートメント
目次
フォトコンテストで入選するための攻略法 プリント編
SOGEN
最初にこの記事の信憑性を確保するためにお伝えしておくと、僕はこれまで大小合わせると10以上のフォトコンテストで賞を頂きました。
- アイデムフォトコンテスト(新宿のギャラリーで個展を開催)
- ニッコールフォトコンテスト(200人に1人が受賞)
- 第4回世界旅写真展(神楽坂のギャラリーでグループ展を開催)
そんな僕が、実際にフォトコンテストで入選するために、どんな戦略を立て、どんな写真を、どういう理由で選んでいるのかのプロセスをお伝えしていきます。
第4回目の今回は、「写真をどのようにプリントし、最上級の仕上がりにもっていくのか?」ということについて、書いていきます。
近年ではweb応募も増えてきましたが、今回はプリント作品を対象としたコンテストについてのお話になります。
写真のプリントは使用するプリンター、インク、紙、ラボなどによって、本当に変化します。同じ写真でもこんなに違うの?と、実際に見比べてみると驚くはずです。
せっかくあなたが応募する写真なので、その写真のポテンシャルを最大限活かせるプリントについて解説していきます。
早速ですが、フォトコンテストに応募しようと考えたときにこんな疑問が浮かびませんか?
写真好きAさん
フォトコンテストの攻略法ってあるの?
どうやって写真をプリントするの?
家のプリンター?近所の写真現像屋さん?プロラボ?
どんなコンテストでもいいから入選したい!
きっと、こんな疑問をもったことがある方も多いかと思います。
この記事は、そんなあなたの疑問を解消する連載記事です。
「写真はよく撮るけど、どんな写真をフォトコンに応募していいかわからない」
「これまでフォトコンに応募してきたけれどなかなか受賞しない」
フォトコンテストに応募する写真 どうやって美しく写真印刷する?
写真コンテストに応募し、入選するための過程を細分化すると、以下のような流れになります。
さて、ここからが本題の④写真のプリントについてのお話です。
写真のプリントはあなたの写真環境によっても異なるので、まずはあなたの写真環境を整理しましょう。
1.写真印刷に適した信頼できるプリンターをもっている
2.プリンターはもっていないが、多少お金をかけてでもキレイな印刷をしたい
3.プリンターはもっていない。お金をできるだけかけずに印刷したい
あなたはコンテストに臨むときに、1〜3のどの心づもりで臨みますか?
フォトコンテストに応募する写真の現像方法
写真コンテストに入選するための現像方法について、3つの心づもりから選んで頂きたいと書きました。
あなたの写真環境に応じた選択肢を選べましたか?
まず、最初にお伝えしておきたいのは、「写真のプリント」は、写真の完成度を上げるための最も重要な工程と言っても過言ではないということです。
構図がどうとか、露出がどうとか、レタッチがどうとか、そんなことよりも「写真のプリント」が最も重要だと僕は思っています。
友人の結婚式にジャージを着ていかないように、写真コンテストに応募する時にはスーツを着させてあげたほうが、きっとあなたの評価は上がりますよね。
高級なお化粧用品で化粧をするとやっぱり高級なりの美しさになるように、写真のプリントも使う道具によって大きく変化します。
あなたの作品をよりよい形に仕上げてみてください。
1.写真印刷に適した信頼できるプリンターをもっている
あなたが写真印刷に適した信頼できるプリンターを持っているならば、そのプリンターで印刷をしてみてください。
ちなみに僕も信頼できるプリンターを持っているので、コンテストの印刷はもちろん、写真展でも自宅のプリンターで印刷しています。
Canon インクジェットプリンター PIXUS PRO-1
プリンターがあるのならば、次にこだわってほしいのは「紙」です。
プリント用紙は様々な種類がでていて好みもあるので、一概にどれがいい!とは言えませんが、僕が最もオススメする用紙は「ピクトリコプロ・ソフトグロスペーパー A4判(20枚入り)」です。
ソフトグロスとセミグロスを使い分けているのですが、ピクトリコ製のインク用紙を個人的には圧倒的に信頼しています。
ちなみにソフトグロスは光沢のないマットな質感、セミグロスは、僅かな光沢があり高級感のある仕上がりとなっています。
canonやEPSONの用紙も使ってみましたが、二つの大手メーカーの高級な紙よりも、ピクトリコの紙が僕は好みでした。
これは好みもあるので、写真印刷に適したプリンターのある方はご自身の好きな「紙」を見つけ、印刷してみてください。
きっと仕上がりが大きく変化し、写真の楽しさが増すでしょう。
写真展に向けて、とりあえず小さくプリントしてみた。
こうやって一度紙にすることで、この写真はパソコンのモニターで見てるよりもいいなとか、イマイチだなとかが判断できるから不思議。
どの写真をセレクトするか考える。
これが決まれば8割くらい終わったようなもの。 pic.twitter.com/YpApPTaCTb— 宗玄さん (@23himatsubushi) April 19, 2021
パソコンのモニターと比べて、全然色が違う!という方は、パソコン画面やプリンターの設定画面が間違っています。
もし、そういったお悩みがある場合は個別にご連絡ください。
2.プリンターはもっていないが、多少お金をかけてでもキレイな印刷をしたい
自宅にプリンターは持っていないけれど、写真コンテストに応募する写真だからキレイな印刷をしたい!という方は、近所の写真屋さんではなく、ラボに写真を出してみてください。
ちなみに先程紹介した僕が愛用しているピクトリコのラボからネット注文をして印刷することができます。
料金はA4サイズで1枚726円。
この料金を高く感じるか、低く感じるかはわかりませんが、一度ラボに出してみて完成度を確かめてみることをオススメします。
写真はプリントする紙によって、大きく異るということを実感する体験になるかと思います。強くオススメします。
そして、ここで1つ告知を。
もし、興味をもって頂けた方は、問い合わせフォームよりご連絡ください。
大量の応募作品を見て審査する審査員は、文字通り一瞬で写真を判別していきます。
その一瞬の印象を際立たせるために、あなたができる最大限の努力をすることをオススメします。
3.プリンターはもっていない。お金をできるだけかけずに印刷したい
お金をできるだけかけずにプリントしたい方は、ネット上に格安のプリントサービスがあるので、そちらで印刷するといいでしょう。
A4サイズ1枚140円と、ピクトリコラボの5分の1程度の価格でプリントすることができます。ただし、仕上がりは雲泥の差があると思って覚悟してください。
「写真プリント 格安 A4」と検索すれば、際限なくサイトがでてくるかと思います。
先程もお伝えしましたが、審査員は一瞬で写真を判断します。
その際に、鮮やかな色味もなく、くすんだプリントの場合はきっと良い写真でも弾かれやすくなってしまうので、あまりオススメはしません。
ただ、いいプリントを知るためには、様々なプリントを比べてみるのも大切かと思うので、試してみてもいいかもしれませんね。
フォトコンテスト入選マニュアル 写真のプリントまとめ
写真コンテストに応募する際に、どうやって写真をプリントするのかの考え方はわかりましたか?
フォトコンテストの審査員は大量の写真を見なければいけません。
一次審査では、一瞬で写真の良し悪しを判断し、通過と落選を決めていきます。
その際、くすんだ色のプリントなのか、鮮やかな色のプリントなのか、どちらが入選しやすいのかは当然後者ですよね。
審査員に印象づけられるようなプリント写真を提出してみましょう。
(次回に続く)
最後まで読んで頂きありがとうございました。
もし、興味をもって頂けた方は、問い合わせフォームよりご連絡ください。
フォトコンテスト入選マニュアル 〜2.コンテストを選ぶ
フォトコンテスト入選マニュアル 〜3.応募する写真を正しく選ぶ
フォトコンテスト入選マニュアル 〜4.写真を印刷する← 今回の記事
フォトコンテスト入選マニュアル 〜5.応募作品の意図を伝えるステートメント
どんどん写真が好きになって、次のステップとして写真展を開催してほしいですね。
写真展の開催方法については、他の連載記事でまとめているので参考にどうぞ。
はじめての写真展入門② 〜写真のセレクト編〜
はじめての写真展入門③ 〜額装編〜
はじめての写真展入門④ 〜宣伝編〜
はじめての写真展入門⑤ 〜会場レイアウト編〜
はじめての写真展入門⑥ 〜当日持参する道具編〜
はじめての写真展入門⑦ 〜写真展開催までのスケジュールや費用編〜