僕が最も好きな小説家、伊坂幸太郎の魅力とは?オススメの伊坂作品ランキング10

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この記事では、「小説家・伊坂幸太郎に魅力とオススメ本10選」を紹介しています。

おすすめの本特集」をカテゴリーで分類していて、様々なジャンルの本を紹介しています。本が好きな方はぜひ読んでみてください

僕が読んだ1400冊からオススメの本をジャンル別に紹介する

2005年から読んだ本を記録し始めて、今までずっと続けてきました。きっとこの習慣は生涯続くだろうと思っています。

ノンフィクション、旅本、エッセイ、小説と読む本のジャンルは多岐に渡るのですが、この記事では最も好きな小説家である伊坂幸太郎さんの魅力を存分に語り、オススメ本についてランキング形式にして10冊紹介します。

 

<おすすめの本を紹介する記事>
■第1弾は本当にオススメする写真家が書いた本
■第2弾は本当にオススメする「エッセイ」
■第3弾は本当にオススメする「サッカーにまつわる本」
■第4弾は心からオススメできる面白い「旅の本・紀行文20冊」
■第5弾は本当にオススメする「ルポタージュ」
■第6弾は本当にオススメする「日本の現代小説」
■第7弾は「家族をテーマとしたオススメの写真集7選」
■第8弾は「旅写真」をテーマとしたオススメの旅写真集12冊
■第9弾は誰かに贈りたくなるプレゼント本50冊
■第10弾は「僕が最も好きな小説家・伊坂幸太郎作品ベスト10」←※今回の記事※

伊坂幸太郎の魅力

伊坂幸太郎とは?
小説家。2000年『オーデュボンの祈り』で第5回新潮ミステリー倶楽部賞を受賞しデビュー。「ゴールデンスランバー」で本屋大賞や「アヒルと鴨のコインロッカー」で吉川英治文学新人賞など数々の賞を受賞。
宮城県仙台市在住で、小説のほとんどは仙台を舞台に展開している。

僕は15年以上前から「好きな小説家は?」と、尋ねられたら「伊坂幸太郎」と答えてきた生粋の伊坂幸太郎ファンです。
当然、この記事を書いている段階での最新刊「逆ソクラテス」までの全40の単行本化した作品を読んでいるし、それらは全て10点満点で評価した記録があります。

そんな伊坂幸太郎ファンの僕が挙げる、伊坂作品の魅力を5つ紹介します。



①伏線の回収による爽快な読後感

伊坂作品は、なんらかの事件が起きて、それに向かって立ち向かっていく作品が多くあります。
その中で、「これがこう繋がっていたのか!」と思わずニヤニヤしてしまうような、伏線の回収が多々あります。

ほっこりするような、或いは心が強く揺さぶられるような伏線の回収があって、それらが繋がったときに伊坂作品って素敵だなあといつも感心させられます。

特に伏線回収で秀逸だったのが「アヒルと鴨のコインロッカー」で、ぜひ読んでほしい作品です。

②会話のユーモアとテンポ

伊坂作品の魅力は、なんといっても会話のユーモアとテンポです。

小説らしいとぼけた会話や、軽快なリズムの掛け合いは読んでいてクスっと笑ってしまうことが多々あります。

会話を楽しめる作品として秀逸だったのが「陽気なギャングが地球を回す」ですね。
ふざけた銀行強盗が主役という、面白い設定の本です。

③登場人物の強烈なキャラクター

登場するキャラクターはどれもオリジナリティに溢れていて、こんな設定の主役ってあり?と思ってしまうような作品が多くあります。

例えば、「死神の精度」は、主人公が人間に扮した死神。
しかもその死神は音楽が好きでタワーレコードの視聴コーナーに入り浸っている、というなんとも不思議な設定です。
でも、死神としての仕事はしっかりやっていて、1週間で対象者を観察し、死を見定める。
こんな不思議な登場人物がよく出てきます。

④作品間のリンク

複数の単行本で登場人物が重なって登場する作品があって、それらが登場すると思わずニヤっと笑ってしまうことがあります。

例えば「オーデュボンの祈り」の主人公である伊藤は、「ラッシュライフ」や「重力ピエロ」でちょろっと登場するし、「重力ピエロ」で探偵として仕事の依頼を受ける黒澤は「フィッシュストーリー」で主人公になっていたりします。

仙台を舞台としている作品が多くあり、時間軸がずれていて同じ場所やお店が出てきたり、他の本の事件がチラっと表現されていたりして、読めば読むほどワクワクさせてくれます。

⑤最高のハッピーエンドではないけれど、まあ悪くない結末

本やマンガはついつい最高のハッピーエンドを描きたくなるけれど、伊坂作品はそんな単純にハッピーエンドで終わることはあまりありません、

それでも「これもわるくない」と思わせてくれるような終わり方で、爽快な読後感を得られます。
終末のフール」は、地球が終わりそうという絶望的な状況の中で、「まあ、こんな結末もわるくないかな」と思わせてくれるような作品です。

ゴールデンスランバー」は賛否両論あるような終わり方でしたが、最悪の状況の中でよくここまで希望を見させてくれたと思わせてくれるような、そんな伊坂作品らしい作品となっています。



伊坂幸太郎作品ベスト10

10.

ゴールデンスランバー


ゴールデンスランバー

第10位は本屋大賞受賞作で、伊坂幸太郎を国民的作家にしたゴールデンスランバー。

巨大ななにかの力によって首相暗殺犯に仕立てられ、逃げ回る主人公を描いた作品です。
巨大ななにかの力は強力で、例えば防犯カメラの映像を加工されて行ってもいない場所に行ったことになっていたり、携帯電話を傍受されたり受信されたり。

絶望的な状況の中で、彼はやっていないと信じて疑わない仲間たちがいて、そんな人たちの協力や信頼のもとで生きていくというお話。

堺雅人さん、竹内結子さんが主演で映画化もされています。

スリル満点のハリウッド的な小説です。

 

人ってのは変わらないんだよ
彼女とかって、付き合ってる時はあんなに一緒で何でも知ってたのに、別れると、ほんとに何にも分かんなくなりますよねえ。
だよなあ。

 

9.
マリアビートル


マリアビートル (角川文庫)

伊坂作品には殺し屋だったり、スリだったり、空き巣だったりといった裏稼業の人々がよく登場します。僕たちが日常生活では到底関わらないような裏稼業の人間たちを、シニカルに、時にコミカルに描くことで残酷な行動とちょっと抜けた性格を対比させていきます。
東北新幹線の車内で展開されていくスリリングな展開に、終始ドキドキさせられる一冊です。

マリアビートルは「グラスホッパー」に続く殺し屋シリーズの第二弾で、後に「AX アックス」という第三弾も出版された人気シリーズです。



グラスホッパー


AX アックス (角川文庫)

 

幼稚園児が知っていても、大人が知らないことはあるんだよ

 

8.
アイネクライネナハトムジーク


アイネクライネナハトムジーク (幻冬舎文庫)

伊坂幸太郎作品には、たびたび連作短編集があります。
連作短編集とは、ひとつの単行本の中に複数の短編があるんだけれど、その短編は場面や時間軸を変えただけで設定上は繋がっている、といったものです。

アイネクライネナハトムジークもそれぞれの話の登場人物が何気ない出会いによって時代を超えて繋がっていき、一つの物語として成立している一冊です。

物語の中に、音楽家の斉藤和義さんとのコラボ作品があります。斉藤和義さんが作詞を依頼したところ、伊坂さんは小説なら書けますと言って小説を書き、それをもとに斉藤和義さんが作詞したコラボ作品です。

出会いをテーマに、温かな気持ちにさせてくれる一冊です。

自分の仕事が一番大変だ、と考えるような人間は好きではなかった
劇的な出会いにばっかり目が行ってると、もっと大事なことがうやむやになるんだよ

 



7.
終末のフール


終末のフール (集英社文庫)

物語の舞台である「終末」とは、この世の終わりのことで、「8年後に地球が滅亡する」と発表された5年後の社会を舞台とした話です。
ひどく混乱した状態からの小休止のような期間で、そんな状態の中で人々はどう生きるのかを問われているような作品です。

舞台は同じだけれど主役がどんどんと変わっていく短編集なのでとても読みやすく、様々な行動や思考を考えることができます。
混乱から私利私欲に生きる人、絶望から自殺しようと考える人、全く変わらない生活を選ぶ人。

生き方を考えさせられる一冊です。

 

練習の手を抜きたくなる時とか、試合で逃げたくなる時に自分に訊くんです。おい俺、こんな俺を許すのか?って。
かわりに、おまえもいつか、誰かを許してあげなさい。

6.
陽気なギャングが地球を回す


陽気なギャングが地球を回す (祥伝社文庫)

4人がそれぞれ特殊能力をもった銀行強盗が主役なのだけれど、この4人組がある部分では完璧ながらも、ある部分では大幅に偏りがあって、その登場人物たちがなんとも魅力的に感じる一冊。伊坂作品の中でも会話のかけ合いは一番軽快で、いい意味でふざけている作品です。

嘘を見破ることができる特殊能力をもった市役所勤務のバツイチ男性。
強烈な演説力があるものの、とにかく喋っていないと生きていけない喫茶店店主。
天才スリ師の青年や、正確な体内時計をもった女性もいるのだが、それぞれどこか偏っている。

陽気なギャングシリーズとして3冊が出版されている人気シリーズで、映画化もされている。
第1弾が「陽気なギャングが地球を回す」で、第2弾が「陽気なギャングの日常と襲撃」、第3弾が「陽気なギャングは三つ数えろ」となっている。

軽快な本を読みたいと思ったら、この本を強くオススメします。


陽気なギャングの日常と襲撃 (祥伝社文庫)


陽気なギャングは三つ数えろ (祥伝社文庫)

人の上に立つ人間に必要な仕事は、決断することと責任をとることだ
人間の価値はその友を見れば分かる

 



5.
アヒルと鴨のコインロッカー


アヒルと鴨のコインロッカー (創元推理文庫)

舞台は現在と2年前が交互に展開されていきます。
途中で時間軸をわかりにくくするような伏線があり、最後にはそれらを見事に回収していく伊坂幸太郎らしい作品です。

瑛太さんや濱田岳さん主演で映画化もされていて、個人的には映画化された伊坂作品の中では「フィッシュストーリー」と並んで最も優れた映画作品だと思います。

絶望と再生を描いた素晴らしい小説ですね。

事故で足を失っても、人生はなくならない。でも、サッカー選手にとっては死に値するかもしれない
不安をともなわない自信は、偽物だ

4.
砂漠


砂漠 (実業之日本社文庫)

仙台の大学に入学した大学生が、麻雀を通して4人の男女と出会い、様々な事件に巻き込まれながら砂漠の中のオアシスのような時間を過ごしていく。

相変わらずの個性豊かな登場人物が絶妙なバランスで成り立っている。

熱すぎるくらいの熱弁を振るう西嶋は伊坂作品の中でもトップクラスの人気キャラクターだと思うし、きっと読めば西嶋のファンになって応援しているはずです。

青春小説の傑作といえる一冊。

その気になればね、砂漠に雪を降らすことだって、余裕でできるんですよ
つらいけど、楽だよ。何をすれば良いのか分かっていて、しかも、結果も見えてるんだから。
でも、結局さ、そういうのに頼らず、「自由演技って言われたけど、どうすればいいんだろう」って頭を掻き毟って、悩みながら生きていくしかないんだと、わたしは思う。
人間にとって最大の贅沢とは、人間関係における贅沢のことである



3.
死神の精度


死神の精度 (文春文庫)

主人公は人間に扮した死神で、その死神は対象者を調査して「可」か「見送り」を決めます。「可」になった場合は8日目に対象者は死亡していくというストーリーを中心に話は展開していきます。

対象者を調査する死神の千葉は、対象者と話し、関わり、その人物が死ぬのか、もう少し生きるのかを判断していきます。

体は人間に扮しているけれど心は死神なので、人間界の常識を知らないことからかけ違いも多いし、疲労することもないし、音楽を聴くことを心から愛していることもキャラクターとしてクスっと笑える死神像になっているのも設定が上手な伊坂幸太郎らしい作品です。

死神の精度もシリーズ化されていて、続編があります。こちらも人気のシリーズです。


死神の浮力 (文春文庫)

人間というのは、眩しい時と笑う時に、似た表情になるんだな
微妙な嘘は、ほとんど誤りに近い

2.
チルドレン


チルドレン (講談社文庫)

「一般的な感覚を持つ主人公と、ハチャメチャな感覚を持つ相方」というのは伊坂幸太郎作品の特徴の一つで、陣内というハチャメチャな感覚のキャラクターを中心に話が展開されていく連作短編集です。

陣内の言葉や行動がいかにも小説らしくて痛快なキャラクターで、読んでいて清々しくなる一冊です。

歴史に残るような特別さはまるでなかったけれど、僕にはこれが、特別な時間なのだ、と分かった。
この特別ができるだけ長く続けばいいな、と思う。甘いかな。

個人的にはこの言葉がとても好きです。

日常の中の今が実は”特別な瞬間”なんだなと思うことがあって、例えば家族で公園に散歩しているときとか、友人と温泉に浸かっているときとかがそれに当てはまります。「結婚式」や「同窓会」みたいに日常とは異なる特別感はないけれど、振り返ったときに思い浮かぶのはこういう日常だったりする。

この言葉を読み、実感するようになってから、”特別な時間”が訪れたときには声にだしてその瞬間を噛みしめるようにしています。


サブマリン (講談社文庫)

 

ショックから立ち直ろうとする時には自分の得意なやり方に頼る。落ち込んだ陸上選手はやっぱり走るだろうし、歌手は歌うんだよ

1.
重力ピエロ


重力ピエロ (新潮文庫)

第1位は「重力ピエロ」にしました。
僕が伊坂幸太郎作品にどっぷりと浸かった要因となった作品で、一番思い入れの強い作品だからです。

「春が二階から落ちてきた」という小説の始まりも後に続く展開を考えれば完璧なスタートで、そういえば40冊ある伊坂幸太郎作品の中で小説の最初の一文を覚えているのもこの重力ピエロだけですね。

あらすじは、連続放火事件の現場近くに火事を予見んするようなグラフィティアートが毎回あり、泉水と春の二人の兄弟は事件に興味を持ち、謎解きに乗り出す。兄弟には優しい父と、亡くなった美しかった母がいて、その家族には過去に辛い出来事があり、それらが放火事件とリンクしていく。

本当に深刻なことは、陽気に伝えるべきなんだよ

本当に深刻なことを、陽気な小説に落とし込み、綴っていく。
伊坂幸太郎さんの芯のようなものが見える一冊です。

池袋のジュンク堂書店でこの本を手にとり、夢中になって読んだあの時の光景を今でもはっきりと覚えています。

僕にとってそれくらいの衝撃を与えてくれた本で、伊坂幸太郎作品を読むきっかけをくれた一冊です。

おまえは許されないことをやった。ただ、俺たちは許すんだよ。

伊坂幸太郎さんについてのまとめ

伊坂幸太郎作品の魅力と、オススメの本を紹介してきました。

僕にとって「好きな小説家」は「伊坂幸太郎」という期間がもう15年くらい続いていて、新刊が出る度に必ず読んでいる作家です。
いつまでも伊坂さんが健康で作品を書き続けて頂ければ、それは僕にとって何気ない「特別な時間」なのかなと思います。

ぜひ、伊坂作品を手にとったことがない方や、これは読んだことがないなという作品があれば、手にとって頂き、感想を共有してもらえると嬉しいです。

<おすすめの本を紹介する記事>
■第1弾は本当にオススメする写真家が書いた本
■第2弾は本当にオススメする「エッセイ」
■第3弾は本当にオススメする「サッカーにまつわる本」
■第4弾は心からオススメできる面白い「旅の本・紀行文20冊」
■第5弾は本当にオススメする「ルポタージュ」
■第6弾は本当にオススメする「日本の現代小説」
■第7弾は「家族をテーマとしたオススメの写真集7選」/a>
■第8弾は
「旅写真」をテーマとしたオススメの旅写真集12冊
■第9弾は誰かに贈りたくなるプレゼント本50冊
■第10弾は「僕が最も好きな小説家・伊坂幸太郎作品ベスト10」

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