この記事では、「2018年に読んだオススメの本11選」を紹介しています。
100冊以上読んだ本から選んだオススメの11冊なので、間違いなく面白い作品ばかりです。
本当に読んでよかった本を紹介する記事は2018年から始まって、2019年に読んで面白かった本、2020年に読んで面白かった本、2021年に読んで面白かった本と続いている企画なので、各年の面白かった本の記事を読んで、読みたい本を見つけてみてください!
目次
- 【2018年】本当に読んでよかったオススメ本ランキング11
- 2018年に読んで面白かった本ベスト11選
- 十五の夏(上)(下)/佐藤優【2018年に読んで面白かった本11位】
- 水の生きもの/ランバロス・ジャー【2018年に読んで面白かった本10位】
- ジブリの仲間たち/鈴木敏夫【2018年に読んで面白かった本9位】
- 43回の殺意 川崎中1男子生徒殺害事件の深層/石井光太【2018年に読んで面白かった本8位】
- 極北へ/石川直樹【2018年に読んで面白かった本7位】
- AX/伊坂幸太郎【2018年に読んで面白かった本6位】
- はじめての沖縄/岸政彦【2018年に読んで面白かった本5位】
- そして、僕は旅に出た/大竹英洋【2018年に読んで面白かった本4位】
- そして、バトンは渡された/瀬尾まいこ【2018年に読んで面白かった本3位】
- ラダックの星/中村安希【2018年に読んで面白かった本2位】
- 極夜行/角幡唯介【2018年に読んで面白かった本1位】
- 本に書かれた名言・名文を紹介
- 【オススメの本を紹介】本に関連する記事を紹介
【2018年】本当に読んでよかったオススメ本ランキング11
2018年は105冊の本を読みました。
この記事では2018年に読んでよかった本をおすすめ度でランキングにしました。
ランキングに紹介した本は小説もあるしエッセイも絵本もルポタージュもありますが、結局「旅」にまつわる本が多いですね。
このブログではおすすめの旅本を紹介した記事が人気なので、ぜひ合わせて読んでみてください!
また、本記事とリンクして「2018年に読んだ本から心に響いた20の言葉をまとめてみる」という記事を書いた。
もちろんオススメの本の中からもたくさんの言葉を紹介したので読んでみてください。
この企画は2018年から現在まで毎年行っているので、興味のある方は2018年から現在までの面白かった本を紹介した記事を読んでみてください!
【2020年】本当に読んでよかったオススメ本ランキング11
【2021年のベスト本】本当に面白かった本ランキングを紹介
2018年に読んで面白かった本ベスト11選
十五の夏(上)(下)/佐藤優
【2018年に読んで面白かった本11位】
「十五の夏」は十五歳だった著者の佐藤優が、父親の影響を受けて一人で中欧から東欧へ渡り、ソ連を旅した紀行文。沢木耕太郎の深夜特急、小田実のなんでも見てやろうに次ぐ、今はなくなったとある時代の青春紀行文。
1975年。高校一年の夏休み。ソ連・東欧一人旅。
これだけでもゾクゾクするような設定である。
ロシアはまだソビエトだし、カザフスタンもウズベキスタンもまだソ連であった時代。
多感な高校生が、部活や受験勉強だけでなく、外の世界を見ることの大きさを感じさせてくれる一冊。
ほんとうに好きなことをしていて食べていけない人を、私は一度も見たことがありません。ただし、それはほんとうに好きなことではなくてはダメです。中途半端に好きなことではダメです。
水の生きもの/ランバロス・ジャー
【2018年に読んで面白かった本10位】
「水の生きもの」は、南インドのちいさな出版社「タラブックス」から出版された手作りの本。
なんといってもこの本がかっこいい。
手すきの紙に、シルクスクリーンによる手刷りの印刷、製本もすべて人の手によって作られている。
ネパールを訪れたときにミティラアートの村があると知って、訪れようか迷ったときのことを思い出す。
誰かの特別な日に送りたくなるような、プレゼントに適した一冊。
ジブリの仲間たち/鈴木敏夫
【2018年に読んで面白かった本9位】
「ジブリの仲間たち」は、スタジオジブリのプロデューサーである鈴木敏夫さんが、ジブリ作品を仕上げていときに一緒に作った仲間たちを紹介した本。
2018年上半期に一番はまった人物は「鈴木敏夫」さんだった。
たまたま見たyoutubeでの鈴木さんの言葉や立ち振る舞いに惹かれ、そこから貪るように動画を見て、5冊の本を読んだ。鈴木敏夫が好きだ。
映画というのはストーリーを売るんじゃない。哲学を売るんだ。
43回の殺意 川崎中1男子生徒殺害事件の深層/石井光太
【2018年に読んで面白かった本8位】
「43回の殺意 川崎中1男子生徒殺害事件の深層」は、川崎市の多摩川河川敷で13歳の少年の全裸遺体が発見された事件を追ったドキュメント本です。
数年前に起こったこのショッキングなニュースを、関係する様々な人に聞いてまわったルポタージュ。
東日本大震災での事実を綴った「遺体」などで知られるノンフィクションの名手・石井光太さんの圧倒的な実力を感じられる一冊。
極北へ/石川直樹
【2018年に読んで面白かった本7位】
「極北へ」は、写真家・石川直樹の旅にまつわるエッセイ。
僕は石川さんを知ったのは写真ではなく文章からだったのだけれど、相変わらず石川さんの文章は想像を拡げるのがうまい。
「全ての装備を知恵に置き換えること」が今までの様々な旅について感じたことを綴っていたのに対し、今作は極北に特化した
文章なのもおもしろい。
極北の世界を体感しに行きたくなる。
「はるか昔、人間と動物が同じ言葉を話していた」という先住民の神話はおとぎ話ではなく、畏れるべき存在をもっていた本来の人間の思考から生まれたものだったのだ。眠っていた野生を呼び覚まし、今見ている世界が世界のすべてではないということを思い出すためには自分と切り離されたものとして風景を眺めるのではなく、自分と繋がる環境として地球を感じなくてはならない。
AX/伊坂幸太郎
【2018年に読んで面白かった本6位】
好きな小説家を1人挙げてくれといわれたら迷うことなく伊坂幸太郎と答える。それはもう15年くらい前からずっと変わらない。
僕のノートには伊坂さんの文章がたくさん書かれているのだが、見返してみるとある傾向が浮かんでくる。
AXで好きだった文章は下記の文章。
「やれるだけのことはやりなさい。それで駄目ならしょうがないんだから」
その通りだ。
最後の「その通りだ」があるかないかでは全然違う印象を受けるのだが、伊坂さんの文章にはこういう最後の一言の優しさみたいなのが散りばめられている。
その瞬間に出会えるときがとても好きだ。
伊坂幸太郎の小説ランキングTOP10|伊坂作品の魅力と特徴は?はじめての沖縄/岸政彦
【2018年に読んで面白かった本5位】
個人的には昨年度のベスト本にも選んでいる「断片的なものの社会学」の作家・岸政彦さんの作品。
マイノリティと呼ばれる存在に耳を傾け、押しつけがましくなく考えさせることにかけては右にでる者がいない岸さん。
どこから読んでもいいし、どこで読まなくなってもいい。憂いや儚さを含んだ岸さんの文章や写真は沖縄という土地と非常にマッチしていて、たいして知りもしない沖縄のことを無性に想像してしまう。
私は良い社会というのは、他人どうしがお互いに親切にしらうことができる社会だと思う。そして、そのためには私たちはどんどん身の回りに張り巡らされた小さな規則の網の目を破る必要がある。だから、どんどん無意味な規則は破ったほうがよいということになる。そして、そういう「規則を破ることができるひと」が、沖縄にはたくさんいる。
「はじめての沖縄」は、面白かったエッセイ作品として紹介しています。
他にも面白いエッセイ作品を紹介しているので、ぜひ読んでみてください!
そして、僕は旅に出た/大竹英洋
【2018年に読んで面白かった本4位】
「そして、僕は旅に出た」は、写真家の大竹英洋さんが若かった頃に旅に出て一人の写真家になった話を描いた物語です。
だれもが、何者でもなかった頃。
一人の偉大な写真家は、写真家に憧れるただの旅人だった。
導かれるようにノースウッズの森にたどり着き、人々と出会い、写真を撮る楽しさを感じていった著者。
大きな流れに乗ることで、偶然が必然であるかのような不思議な出会いがやってくる。
そんなことを感じさせる一冊。
「そして、僕は旅に出た」は面白い旅本として、オススメの旅本を紹介した記事で挙げています。
他にも面白い旅の本はたくさんあるので、旅に出たくてウズウズしている方は読んでみてください!
そして、バトンは渡された/瀬尾まいこ
【2018年に読んで面白かった本3位】
好きな小説家を1人挙げてくれといわれたら伊坂幸太郎さんとともに必ず挙げる瀬尾まいこさん。
個人的には血の繋がらない家族の繋がりを書かせたら日本一上手なのではないかと思っているが、そんな瀬尾さんらしさ全開の作品だ。
保護者が4回も変わるという絶望的な境遇にありながら、周囲から愛を受け続ける女の子が成長していく姿。
「愛してる」とは表現していないが、「愛とはこういうこと」ということが表現されている。
ラダックの星/中村安希
【2018年に読んで面白かった本2位】
ラダックの星は、「インパラの朝」で開高健ノンフィクション賞を受賞した中村安希さんが、とある理由からラダックに星を見に行くことになった紀行文。
紀行の描写もさることながら、その心理描写が大変に素晴らしい。
動作ひとつ、視線ひとつ、心の葛藤ひとつが、締め付けられるような苦しさや、虚無感を感じさせる。
インパラの朝でもこんな文章があった。
一人の女性を巡って現在と過去が交錯していく表現がなんとも儚く、過去の美しさを知っているからこそ、それがなくなってしまった現在の虚無感が響いてくる。
前に前に。一歩づつ歩き続けたくなる一冊。
もしもラダックに生まれていたら、きっとそうやって生きてきた。私もミヅキも。
極夜行/角幡唯介
【2018年に読んで面白かった本1位】
白夜という言葉を聞いたことはあるだろうか?
北極や南極などの緯度の高い地域では、夏の間は夜になっても太陽が沈まない地域があることを社会の時間で習ったことがある方も多いと思う。タイトルにもなっている極夜とはその反対に位置する言葉で、冬の間は朝になっても太陽が昇らない地域の現象である。
探検家・角幡唯介が四年の歳月をかけて太陽の昇らない冬の北極圏を探検する旅をまとめた一冊が今年のベスト本だ。
この一冊には、絶望や希望や復活や未知や妄想や無力や前進や誕生や愛情が描かれていて、つまりは人生が描かれている。
死をも覚悟した状況で四ヶ月間の極夜生活の先に見た太陽の光。その光を例えた表現は本当に感動的で、僕の人生にもリンクし、娘の人生の始まりをも想像させた。
出生とは、安心・安全な母体空間から未知で危険な外の世界に飛び出すという絶体絶命の瞬間だ。つまり、出生とは人間がひとしく経験する人生で最大の冒険なのである。
私には短い人生の中で三十五歳から四十歳という期間は特別な期間だという認識があった。なぜなら、体力的にも感性も、経験によって培われた世界の広がりという意味においても、この年齢が最も力のある時期だからだ。
この時期にこそ人は人生最大の仕事ができるはずであり、その時期にできるはずの仕事を最高なものにできなければ、その人は人生最大の仕事、さらに言えば人生の意味をつかみ損ねると、そのように考えていた。
角幡唯介さんのオススメの本や魅力を紹介した記事を書きました。興味のある方は読んでみてください。
本に書かれた名言・名文を紹介
この記事とリンクして読んだ本からオススメの名言・名文を紹介した記事があります。
僕はこれまで15年以上ずっと読んだ本を記録し、その中から心に残った言葉をノートに綴ってきました。
興味のある方は、ぜひ読んでみてください!
【オススメの本を紹介】本に関連する記事を紹介
この企画は2018年から始まり、現在も毎年行っているので興味のある方は読み進めてください!
【2020年】本当に読んでよかったオススメ本ランキング11
【2021年のベスト本】本当に面白かった本ランキングを紹介
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2018年に読んだ本から心に響いた名言集・名文集20選【本の名言】