読んだ本の中から1冊1冊をより詳しく書いた『読書感想文』をまとめました。
どこよりも詳しい読書感想文を目指しています。
<人気の読書感想文>
どこよりも詳しい読書感想文 旅の本・紀行文
深夜特急 第1巻.2巻|沢木耕太郎
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深夜特急 第3巻.4巻|沢木耕太郎
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深夜特急は、ノンフィクション作家の沢木耕太郎さんが、1970年代にインドのデリーからロンドンまでを乗り合いバスで旅をしたときのことを描いた紀行文です。1986年に発刊された古い本ですが、今でも「バックパッカーのバイブル」と呼ばれていて、多くの旅人に影響を与えた本です。表紙もかっこいいですよね。
深夜特急(1~6)合本版(新潮文庫)
地上に星座をつくる|石川直樹
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石川直樹さんは、最も優れた文章表現をする写真家の一人です。あるときはヒマラヤの8000m登山から、あるときは宮古島の海から、あるときはバングラデシュの混沌とした町から、あるときはカナダの大自然からと、世界を駆け回りながら写真を撮る旅を続けている石川さんが、写真ではなく、文章で世界各地の旅を表現した作品です。
地上に星座をつくる
お一人さま逃亡温泉|加藤亜由子
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加藤亜由子さんが温泉を旅したこの本は、ガイドブックでもあり、エッセイでもあり、旅本でもあり、読む人によって楽しみ方を大きく変える本です。温泉について詳しく書いてあると思ったら、エッセイとなったり、女性一人で辺鄙な場所へと旅するドキドキや旅の出会いのワクワクが描かれている旅本になっています。
お一人さま逃亡温泉 〜身も心も浄化する旅!
まだ見ぬあの地へ 旅すること、書くこと、生きること|近藤雄生
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どこよりも詳しい読書感想文 エッセイ
ぼくはイエローでホワイトで、ちょっとブルー|ブレイディみかこ
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ブレイディみかこさん著書で2019年ノンフィクション本大賞を受賞した作品。きっと永久に読まれ続けるだろう一冊です。ちなみに僕が2020年に読んだ本の中で、最も面白かった本でもあります。続編も出版されています。
ぼくはイエローでホワイトで、ちょっとブルー
ぼくはイエローでホワイトで、ちょっとブルー2|ブレイディみかこ
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続編。イギリス人の父親と、日本人の母親から生まれた中学生の「ぼく」が、イギリスで暮らす中で起こる日々を綴った作品です。中学生の息子との会話から直面する人種差別、ジェンダーの悩みや貧富の差、学校教育のあり方などについて描かれています。難しそうな内容を中学生でも読みやすいように書いてあることがこの作品が愛される大きな要因ですね。
ぼくはイエローでホワイトで、ちょっとブルー 2
サバイバル家族|服部文祥
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服部文祥さんは、「サバイバル登山家」という肩書きをもつ不思議な人です。一般的な常識の外にいる人が、「家庭」という多くの人がもつ世界で、どのようにルールをつくり、生きているのかがわかるエッセイです。とても面白いエッセイだったので、オススメのエッセイ本を書いた記事で、紹介しました。
サバイバル家族
他人の悩みはひとごと、自分の悩みはおおごと。|幡野広志
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おれは無関心なあなたを傷つけたい|村本大輔
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お笑いコンビ・ウーマンラッシュアワーとして活躍している村本大輔さんの著作本です。愚直に自分の信じたことを、自分の頭で考えて、行動している人はかっこいいですよね。テレビで悪ふざけしていて性格の悪そうな村本大輔さんを嫌いだった方も、きっと彼の違った一面を感じられる一冊です。
おれは無関心なあなたを傷つけたい
愛をこめて|藤代冥砂
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写真家・藤代冥砂さんが世界各地の旅先から家族へ送ったエアーメールをまとめたエッセイ。藤代さんは写真家が本業だけれど、なんと言っても文章がいい。「もう、家に帰ろう」でも、日々を淡々と記録している写真もいいのだが、そこに一文だけ記されているキャプションがその写真を更に強く引き立たせる。写真家の美しい文章。
愛をこめて
エベレストには登らない|探検家・角幡唯介
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探検家・角幡唯介さんのエッセイ。角幡さんの探検は、太陽が1日中沈み続けている極夜の北極圏を犬とともに探検したり、チベット最奥地の地図に載っていない地域を探る活動をしたり、常人には考えつかないような世界を探検しています。そんな人が、どうして結婚したのか、娘が生まれてどう変わったのか、鎌倉に自宅を購入したことなど、探検と日常をリンクさせながら、おもしろおかしく書いた本です。
エベレストには登らない
家族だから愛したんじゃなくて、愛したのが家族だった|岸田奈美
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noteで大人気の作家、岸田奈美さんの本。中学生のときに他界した父、病気から車椅子生活になった母、ダウン症で知的障害のある弟とのハッピーな家族関係が描かれたエッセイです。なんとなく、仕事に疲れたり、人間関係が鬱陶しくなったり、故郷を思い出して寂しくなった人にオススメしたくなる。きっとあなたの心を温かくしてくれる力がある本です。
家族だから愛したんじゃなくて、愛したのが家族だった
どこよりも詳しい読書感想文 ルポタージュ
人間の土地へ|小松由佳
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「アラブの春」から「ISの侵略」「シリア内戦」をシリア国内からレポートした一冊。小松由佳さんが語りかけるように自分が体験した話を語っている本なので、とても読みやすく、グングンと引き込まれるます。シリアがいかに混乱し、市民の生活が崩され、政治が腐敗し、現地の人の当たり前にあった故郷がなくなっていったのかがよくわかります。
人間の土地へ
宇宙飛行士選抜試験 ファイナリストの消えない記憶|内山崇
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宇宙飛行士選抜試験に挑戦し、最終選考に残った筆者である内山崇さんの視点から見た宇宙飛行士選抜試験について書かれた一冊です。もちろん、名物となっている閉鎖空間試験についても詳細な内容が描かれています。宇宙飛行士にあとわずかで手が届くまでになった人とは、一体どんな人なのか。とても興味深い一冊でした。
宇宙飛行士選抜試験 ファイナリストの消えない記憶
デス・ゾーン 栗城史多のエベレスト劇場|河野啓
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第18回開高健ノンフィクション賞を受賞作。亡くなった登山家・栗城史多さんを描いたノンフィクションです。なぜ、凍傷で9本の指を失ってからエベレスト最難関の南西壁ルートを選んだのか?栗城さんが登山活動を通してつき続けた嘘とは?「七大陸最高峰単独無酸素」の矛盾とは?栗城さんが誰にも触れさせなかった秘密について書かれた一冊。
デス・ゾーン 栗城史多のエベレスト劇場
馳星周の喰人魂|馳星周
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代表作『不夜城』などで知られる小説家・馳星周さんが、これまで食べてきた印象的な食事についてまとめられた一冊。本書に何度も登場する奇跡の料理人・クマさんが料理する赤坂の「燻」には全ての読者が行ってみたくなるだろう。食事描写が断トツに上手で、読みながら本当にヨダレがダラダラでる。
馳星周の喰人魂
どこよりも詳しい読書感想文 小説
息子と狩猟に|服部文祥
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サバイバル登山家の服部文祥さんの初の小説で、2編の短編作品が掲載されている。人間界にあるタブーやモラルは、自然界ではタブーやモラルとして存在するのか?といった、根源的な問いを与えてくれる作品。それぞれの世界でのタブーとモラルの境界線を考えさせられる、一癖も二癖もある小説です。
息子と狩猟に
南の国のカンヤダ|鈴木敏夫
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ジブリのプロデューサー鈴木敏夫さんが書いた初めての小説作品です。小説とは言ってもノンフィクション小説で、鈴木敏夫さんの周囲に現れたタイ人の美しい女性カンヤダさんとの出来事を綴った作品です。鈴木敏夫さんは極上のストーリーテラーなので、その周辺で起こったことを文字にしたものはやっぱり面白い。
南の国のカンヤダ
1990年、何もないと思っていた私にハガキがあった|せきしろ
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放送作家のせきしろさんが、若き日の葛藤を描いた自伝的小説。なにものにもなれなくて悶々としているところが共感できる。お笑い芸人をするために相方とともに上京したにも関わらず、いろいろとあってラジオのハガキ職人としてハガキを投稿することを生きがいに過ごしていく毎日がとても面白い。
1990年、何もないと思っていた私にハガキがあった
どこよりも詳しい読書感想文 学びになる本
「国境なき医師団」を見に行く|いとうせいこう
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作家・タレント・クリエイターとして活躍しているいとうせいこうさんが、ハイチ、ギリシャ、フィリピン、ウガンダの国境なき医師団を取材したレポートをまとめた一冊です。いとうせいこうさんがこの本を書いた理由が、『実際には会ったことがない人と一緒に物を作り、お金を稼ごうとしたわけではなかったからなんとなく国境なき医師団に寄付した。すると取材されたので話していると、国境なき医師団の活動を知り、もっと知りたいし世間に知ってもらいたいと思ったから現地へ行ってレポートした』そうです。かっこいい大人だ…。
「国境なき医師団」を見に行く
作家の収支|森博嗣
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「すべてがFになる」やスカイ・クロラシリーズで有名な作家の森博嗣さんが、その作家活動での収支を、事実として細かく報告してくれている一冊。小説雑誌の原稿料、単行本の印税、対談本の出版や入試問題に使われた場合、解説や推薦文、講演料など全て赤裸々に語ってくれています。誰の何の参考になるのかわからないけど、森先生の几帳面な性格がよく伝わってくる一冊。また、最期の章には「表現をすること」について書かれていて、淡々とした文体でありながらもその熱い気持ちが強く伝わってきた。
作家の収支
森助教授VS理系大学生 臨機応答・変問自在|森博嗣
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小説家の森博嗣さんが、名古屋大学の学生との授業で行った質問応答をまとめた本。森先生は講義の評価基準を「質問力」としていて、授業終わりに学生が質問用紙で質問を投げかけ、その質問力で学生の成績を評価したらしい。意図としては、質問する力は理解度と関係すると本書で書かれている。おもしろかった。
森助教授VS理系大学生 臨機応答・変問自在
「ついやってしまう」体験のつくりかた|玉樹真一郎
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任天堂でWiiの企画を担当し、「Wiiのプレゼンを最も多くした男」と呼ばれている玉樹真一郎さんの著作本です。スーパーマリオの最初の画面のデザインから、ドラクエに「ぱふぱふ」がある理由まで、ゲームがここまで行動分析学に基づいて作られているのかと驚いた一冊です。「スーパーマリオというゲームは、どういうルールのもと、なにをしたら勝ちでしょう?」という問いから始まるストーリーはついつい引き込まれてしまいますね。
「ついやってしまう」体験のつくりかた 人を動かす「直感・驚き・物語」のしくみ
ぼくらの文章教室|高橋源一郎
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「答えより問いを探して 17歳の特別教室」が面白かったので、高橋源一郎さんの文章教室を読んでみた。この本を読んでとにかくびっくりしたことは、僕が長い旅をしたことについてに話すアジェンダに「旅する本の話」があるのだが、それと同じような経験をし、文章にまとめた人がいたこと。この本を読んだからといって文章がうまくなることはきっとないだろうけど、「よい文章」を読んで、それについて感じたことが書かれていてとても参考になる。
ぼくらの文章教室
哲学人生問答|岸見一郎
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「嫌われる勇気」の著者である岸見一郎さんが、母校である洛南高校で哲学について特別講義をした様子を書籍化した一冊。岸見さんが生徒からの質問に対して、アドラー心理学に基づき、哲学的な答えをわかりやすく解説している。主な内容は「人からの評価」や「人生の決断」についてで、小難しい話を17歳にもわかりやすく、その後の行動にうつせるように解説されていて、納得できる答えが多数あった。面白いシリーズ本。
哲学人生問答 17歳の特別教室
人生のサバイバル力|佐藤優
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17歳の特別教室シリーズ。高1の夏休みにソ連・東欧一人旅をした頃のことを描いた「十五の夏」の著者である佐藤優さんが、母のルーツである久米島の高校でこれからの生き方について特別講義をした様子を書籍化した一冊。相変わらずの圧倒的知識力。そして、それを自分の言葉でアウトプットする能力。おもしろい。
人生のサバイバル力 17歳の特別教室
解説者の流儀|サッカー解説者・戸田和幸
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2002年日韓ワールドカップで赤い髪だった戸田和幸さんの著作。戸田さんが、どうやって解説者という職業をつかみ、準備し、評価を得て、地位を築いたのかが書かれている。容姿やポジションの役割から荒々しいイメージをもたれやすいが、実は論理的で解説者にめっぽう向いているのがよくわかる。
解説者の流儀
中田式ウルトラ・メンタル教本|中田敦彦
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行動経済学まんが ヘンテコノミクス|菅俊一・高橋秀明
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「人は時として非合理的な判断を行い、不利益となる行動(つまりはヘンテコな行動)をとることもある」ということを実証的、経験主義的なアプローチにより解き明かし、伝統的な経済学では説明できなかった人間のさまざまな経済行動の“謎”にせまっていく…。という難しい事柄を、マンガにして描いた一冊。もちろんマンガなので、非常に読みやすく、「あるある」の連続なので親しみやすく学べます。
行動経済学まんが ヘンテコノミクス
信じてみたい 幸せを招く世界のしるし|米沢敬
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どこよりも詳しい読書感想文 写真集
この星の光の地図を写す|石川直樹
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写真集「この星の光の地図を写す」の著者・石川直樹さんは、僕が一番影響を受けた写真家です。
この写真集は、石川さんのベストアルバムのような、これまでの写真を総動員した一冊です。重厚感たっぷり。
この星の光の地図を写す <北極カバー>
まれびと|写真家・石川直樹
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「まれびと」とは、まれに訪れてくる神または聖なる人のことです。特に有名なのが秋田のなまはげで、マレビト信仰の面影を伝えるものである。日本列島を北と南に分け、古くから伝わる伝統行事で現れる神や聖人を撮影しており、図鑑のように各地域のまれびとが紹介されていて興味深い。いつかその地を訪れてみたいと思うような一冊。
まれびと