【書評】せきしろ|「1990年、何もないと思っていた私にハガキがあった 」を読んで考えた【ハガキ職人】

この記事では、双葉社から出版されている「せきしろさんの著書『1990年、何もないと思っていた私にハガキがあった』の書評記事」です。ハガキ職人の自伝的小説です。

 

書評記事」をカテゴリーで分類していて、様々なジャンルの本を紹介しています。本が好きな方はぜひ読んでみてください。

書評記事一覧
1)角幡唯介|エベレストには登らない
2)菅俊一・高橋秀明|行動経済学まんが ヘンテコノミクス
3)中田敦彦|中田式ウルトラ・メンタル教本
4)戸田和幸|解説者の流儀
5)石川直樹|この星の光の地図を写す
6)岸見一郎|哲学人生問答
7)渡邊雄太|「好き」を力にする
8)高橋源一郎|ぼくらの文章教室
9)石川直樹|まれびと
10)堀江貴文|英語の多動力
11)森博嗣|作家の収支
12)鈴木敏夫|南の国のカンヤダ
13)森博嗣|森助教授VS理系大学生 臨機応答・変問自在
14)米沢敬|信じてみたい 幸せを招く世界のしるし
15)馳星周|馳星周の喰人魂
16)藤代冥砂|愛をこめて
17)佐藤優|人生のサバイバル力
18)せきしろ|1990年、何もないと思っていた私にハガキがあった←今回の記事
19)服部文祥|息子と狩猟に
20)ブレイディみかこ|ぼくはイエローでホワイトで、ちょっとブルー
21)河野啓|デス・ゾーン 栗城史多のエベレスト劇場
22)幡野広志|他人の悩みはひとごと、自分の悩みはおおごと。
23)内山崇|宇宙飛行士選抜試験 ファイナリストの消えない記憶
24)近藤雄生|まだ見ぬあの地へ 旅すること、書くこと、生きること
25)岸田奈美|家族だから愛したんじゃなくて、愛したのが家族だった
26)玉樹真一郎|「ついやってしまう」体験のつくりかた
27)村本大輔|おれは無関心なあなたを傷つけたい
28)小松由佳|人間の土地へ
29)服部文祥|サバイバル家族

【書評】「せきしろ|1990年、何もないと思っていた私にハガキがあった」とは?

1990年、何もないと思っていた私にハガキがあった|せきしろ


1990年、何もないと思っていた私にハガキがあった

せきしろとは?
1970年生まれ、北海道出身の作家。高校卒業後、上京し深夜ラジオにハガキの投稿をするようになり、ハガキ職人としての道を歩みはじめる。その頃の自伝的小説が本書となる。又吉直樹さんや西加奈子さんとの共著がある。

お笑い芸人をするために相方とともに上京したにも関わらず、いろいろとあってラジオのハガキ職人としてハガキを投稿することを生きがいに過ごしていく毎日。いくつかの裏切りを経験し、何者にもなれない日々を過ごすことに焦る。若き日の葛藤を描いた自伝的小説。

 

自伝的小説でおもしろい作品は、小林紀晴の「写真学生」や村上龍の「69 sixty nine (文春文庫)」があります。
「おもしろい小説」を紹介した記事があるので、よかったら参考にしてください。

【書評】せきしろ|「1990年、何もないと思っていた私にハガキがあった」に書かれた名言・名文を紹介する

僕は本を読んだら気になった文章をノートに書き記す習慣を、もう15年近く続けている。

【15年間実施してきた完全版】アウトプットするための言葉力を伸ばす読書術

インプットの吸収率が圧倒的に上がるし、なにより目に見える形で記録されていくことが自分の自信になる。

本書から気になった文章を紹介する。

 

すると今度は新たな感情が生まれてきた。ハガキを読まれたいという思いや読まれた時の喜びは変わらないものの、「採用されなければいけない」との思いが生じそれが強くなっていったのだ。現在の地位をキープして読まれ続けたい。この居場所を失いたくない。まぐれだと思われたくない。おもしろくないと思われたくない。スランプだと思われたくない。力が落ちたと思われたくない。そのためにはハガキを出して採用されなければいけない。
それは思っていた以上に過酷なことで、何かを犠牲にしなければいけない。学校を、仕事を、そして人付き合いを。

思春期そのものを描いた表現。
「誰も君のことなんて…」と誰が言っても聞かないような自意識の強さを感じる。

 

今の私が数年前の自分を褒めたくなったように、さらに数年後の自分は今の自分を褒めることになるのだろうか。今の自分に褒められる要素などあるだろうか。しかし淡々と過ごしていた高校生の頃もまさかこうやって数年後に褒められると思っていなかったわけだから、何かしら褒められる可能性はある。

 

あまり意識して考えたことなかったけれど、これは本当にそうだと思う。
過去にも未来にも現在にもきっと褒められる点はあって、それらを振り返ったり想像したり思考しながら探っていく作業はけっこう幸せなことだと思う。

【書評】せきしろ|「1990年、何もないと思っていた私にハガキがあった」を読んだ感想・まとめ

自伝的小説のジャンルっておもしろい。
なにものにもなれなくて悶々としていた頃の話にはきっと共感が得られるんだと思う。

パっと思いつく限りでは村上龍の69、みうらじゅんの色即ぜねれいしょん、小林紀晴の写真学生。やっぱりこの本もよかった。
今度、「本当におすすめする自伝的小説」のまとめ記事を書いてみようと思う。

この本の評価
面白さ
(3.5)
吸収できた言葉
(3.5)
デザインの美しさ
(3.5)
総合評価
(3.5)
書評記事一覧
1)角幡唯介|エベレストには登らない
2)菅俊一・高橋秀明|行動経済学まんが ヘンテコノミクス
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13)森博嗣|森助教授VS理系大学生 臨機応答・変問自在
14)米沢敬|信じてみたい 幸せを招く世界のしるし
15)馳星周|馳星周の喰人魂
16)藤代冥砂|愛をこめて
17)佐藤優|人生のサバイバル力
18)せきしろ|1990年、何もないと思っていた私にハガキがあった←今回の記事
19)服部文祥|息子と狩猟に
20)ブレイディみかこ|ぼくはイエローでホワイトで、ちょっとブルー
21)河野啓|デス・ゾーン 栗城史多のエベレスト劇場
22)幡野広志|他人の悩みはひとごと、自分の悩みはおおごと。
23)内山崇|宇宙飛行士選抜試験 ファイナリストの消えない記憶
24)近藤雄生|まだ見ぬあの地へ 旅すること、書くこと、生きること
25)岸田奈美|家族だから愛したんじゃなくて、愛したのが家族だった
26)玉樹真一郎|「ついやってしまう」体験のつくりかた
27)村本大輔|おれは無関心なあなたを傷つけたい
28)小松由佳|人間の土地へ
29)服部文祥|サバイバル家族

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