服部文祥のエッセイ本『サバイバル家族』本の内容と読書感想文

この記事は、中央公論新社から出版された服部文祥さんの著書「サバイバル家族」の本の内容と読書感想文です。

クレイジージャーニー、情熱大陸、カリギュラなどの出演でサバイバル登山家として有名になった服部文祥さんの『家族』をテーマとしたエッセイ本。

サバイバル登山家が、家庭で学歴を重要視する姿が、なんともおもしろいエッセイです。

サバイバル登山家の家族をテーマとしたエッセイ

サバイバル家族

服部文祥のエッセイ『サバイバル家族』は、どんな本?


サバイバル家族

服部文祥さんは、「サバイバル登山家」という肩書きをもつ不思議な人です。

サバイバル登山については後に説明しますが、そんな一般的な常識の外にいる人が、「家庭」という多くの人がもつ世界で、どのようにルールをつくり、生きているのかがわかるエッセイです。

とても面白いエッセイだったので、オススメのエッセイ本を書いた記事で、紹介しました。

本好きなSさん

「サバイバル家族」は、どんな本なの?
服部文祥さんって、どんな人なの?

Twitterにも書きましたが、「サバイバル家族」は笑って、泣けて、あきれて、考えさせられる本です。


服部文祥さんがまだサバイバル登山家になる前に、妻と出会い、長男が生まれ、次男・長女と続いた。
鶏を育てたり、捌いたり、大ネズミの唐揚げ弁当を作ったりしながら子どもたちが成長し、長男が家を出たり、次男が高校を辞めたり、長女が駅伝の主将になったり。


そうした時間を積み重ねをながら、服部家が少しずつ変化していく姿は、どこにでもある家庭の一面をあって、とてもおもしろいエッセイでした。


『サバイバル家族』著者の服部文祥とは?【サバイバル登山家】

サバイバル登山家・服部文祥とは?

サバイバル登山家の異名をもつ異彩な登山家。「山に対してフェアでありたい」という考えから、食料を現地調達し、装備を極力廃した「サバイバル登山」のスタイルで活動をしている。情熱大陸での有名な滑落シーンや、amazon primeのカリギュラで東野幸治さんと狩猟を共にした姿などメディアにも多数出演している。著書の「ツンドラ・サバイバル」が最高におもしろい。

服部文祥さんは、サバイバル登山家を自称した不思議な登山家です。

過去にも服部さんの本はたくさん紹介してきたので、紹介しておきます。

クレイジージャーニーに出演したり、Amazon primeでは東野幸治さんとカリギュラに出演し、「東野、鹿を狩る」という番組で鹿を撃っているところが見られます。

服部文祥さんは狩猟の様子を撮影したyoutubeチャンネルもあるので、本を読むのはちょっとなあという方は見てみてください。

服部文祥のエッセイ本『サバイバル家族』の読書感想文

これまで何度か書いてきましたが、「サバイバル家族」は「サバイバル登山家」という他にない肩書きをもつ服部文祥という極めて不思議な人の、家族の日常を描いたエッセイ本です。


婚約していた妻を説得して、結婚するに至った話
子どもが産まれて立ち会ったと思ったら、その足で地域の運動会に行ってリレーを走った話
長男や次男と二人だけで沖縄の自転車をした話

服部さんらしいなと思う話がある一方で、「服部文祥」というキャラクターから外れた「家庭での服部文祥」の描写がとても興味深く感じました。

特に、そんな大胆な行動をする人が、自分自身を「偏差値をかなり気にする人」だという評価が、意外だけど正直で、おもしろい。

この本にはこんな描写がありました。

祥太郎が高校受験を終え、私がへこんでしまった。たいして偏差値が高くもない志望校に受からなかったからである。へこむ自分を分析して、ますますへこんだ。日頃「人の魅力と偏差値は関係ない」などと殊勝なことを言っている私が、その偏差値を1番意識している矛盾に、祥太郎も気が付いていた。

要するに私は偏差値に弱いのだ。学力と人の魅力が違うと分かっていても、息子が優秀だったら単純に嬉しい。勉強と言うカテゴリーで息子を否定される事は、まるで自分を否定されることに似ていた。

そんな父親の身勝手な気持ちなんて、子どものためにもメディアで書かないであげてくれと思うけど(笑)、まあ、それは置いておいて考えたときに、正直な感想だなと思う。

世間の常識とけっこう外れた行動をしているような人でも、こんな気持ちをもちながら葛藤していることが新鮮だったし、勇気づけられました。

『サバイバル家族』服部文祥の名言・名文を紹介

僕は本を読んだら気になった文章をノートに書き記す習慣を、もう15年近く続けています。

インプットの吸収率が圧倒的に上がるし、なにより目に見える形で記録されていくことが自分の自信になる。
そんなサイクルが好きで、コツコツと本から気になったことばを集めています。


服部文祥さんの著書『サバイバル家族』から気になった文章を紹介します。

みんなそれぞれの道を歩いている。子どもたちには幸福になってほしいが、その幸福とは何かがわからない。
おそらく幸福にはこれといった形はなく、小さな悩みを抱えながら幸福を目指して生きることが幸福なのかもしれない。

1つに、先祖が子孫の生き方や性的嗜好にどこまで鑑賞できるのかと言う問題がある。親子の世界観がおおよそ一致していれば良いが、そうでない場合、生き方を押し付けた先には不幸しか生まれない。我が子といえども、一個の存在として正しく敬意を払うなら、人生の重要判断は当人に委ねるべきである。 私だって、親や先祖に生き方など決められたらたまらない。
2つ目に、魅力的になってもらいたいと思って行う干渉が、逆に当人から魅力を奪うという皮肉な現実がある。スポイルと言うやつだ。

これって本当にそうだなあと思います。

親が子どもに、生き方を押し付けた先には不幸しか生まれませんよね。親が「子どものためを思って」と、干渉しすぎてしまうと、子どもは指示を待つだけでなにも考えられなくなるだろうし。

自分がそれを願うように、子どもにも干渉しすぎず、当人に委ねるよう我慢しなければいけないなと改めて思いました。

『サバイバル家族』はaudibleで聴ける?

audibleオーディブルの聴き放題対象作品にサバイバル家族はある?

僕が2021年に読んだ本をランキング形式で紹介した記事で第2位に選んだ『サバイバル家族』ですが、残念ながら現在はaudibleの対象本ではありません。

筆者の服部文祥さんの本がaudibleの対象本になっていないので、これから対象本になれば紹介していきます!

2021年に読んで本当によかった本【2021年のベスト本】本当に面白かった本ランキングを紹介


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今回紹介したサバイバル家族は入っていませんが、同じく2021年のベスト本で紹介した『家族だから愛したんじゃなくて愛したのが家族だった』や「俺は無関心なおまえを傷つけたい」は無料で聴けるし、傑作ノンフィクション『サピエンス全史』や、お金の悩みのヒントをもらえる『ジェイソン流お金の増やし方』など、話題の本が全て無料で聴けます。

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audibleの聴き放題対象本はどんな本がある?

audibleオーディブル』の話題が出たので紹介すると、audibleは聴き放題と言ってもたいした本がないんでしょ?と考える方もいらっしゃるかと思いますが、これがビックリするほど読み応えのある本が揃っています

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このブログでは、audible(オーディブル)について詳しく書いた記事があるので、興味のある方は読んでみてください!

服部文祥のエッセイ本『サバイバル家族』読書感想文まとめ

エッセイが好きな方、服部文祥さんに興味のある方はぜひ読んでほしいですね。
服部さんの違った一面を見ることができる貴重な一冊です。

オススメします。

この本は2021年に読んだ本の第2位で紹介した本です。

2021年に読んで本当に面白かった本一覧を紹介した記事は、コチラへ!

2021年に読んで本当によかった本【2021年のベスト本】本当に面白かった本ランキングを紹介

読書感想文・書評まとめ

せっかく読んだ本をインプットしておくだけでなく、アウトプットすることで、その本からなにを得て、なにを感じたかをまとめています。
話題の本、僕が興味のある本、オススメの良書を記事としてまとめていきます。

『本当に面白いオススメの本』はこの本だ!
読書感想文記事一覧
1)角幡唯介|エベレストには登らない
2)菅俊一・高橋秀明|行動経済学まんが ヘンテコノミクス
3)中田敦彦|中田式ウルトラ・メンタル教本
4)戸田和幸|解説者の流儀
5)石川直樹|この星の光の地図を写す
6)岸見一郎|哲学人生問答
7)渡邊雄太|「好き」を力にする
8)高橋源一郎|ぼくらの文章教室
9)石川直樹|まれびと
10)堀江貴文|英語の多動力
11)森博嗣|作家の収支
12)鈴木敏夫|南の国のカンヤダ
13)森博嗣|森助教授VS理系大学生 臨機応答・変問自在
14)米沢敬|信じてみたい 幸せを招く世界のしるし
15)馳星周|馳星周の喰人魂
16)藤代冥砂|愛をこめて
17)佐藤優|人生のサバイバル力
18)せきしろ|1990年、何もないと思っていた私にハガキがあった
19)服部文祥|息子と狩猟に
20)ブレイディみかこ|ぼくはイエローでホワイトで、ちょっとブルー
21)河野啓|デス・ゾーン 栗城史多のエベレスト劇場
22)幡野広志|他人の悩みはひとごと、自分の悩みはおおごと。
23)内山崇|宇宙飛行士選抜試験 ファイナリストの消えない記憶
24)近藤雄生|まだ見ぬあの地へ 旅すること、書くこと、生きること
25)岸田奈美|家族だから愛したんじゃなくて、愛したのが家族だった
26)玉樹真一郎|「ついやってしまう」体験のつくりかた
27)村本大輔|おれは無関心なあなたを傷つけたい
28)小松由佳|人間の土地へ
29)服部文祥|サバイバル家族 ←今回の記事
30)地上に星座をつくる|石川直樹
31)加藤亜由子|お一人さま逃亡温泉
32)沢木耕太郎|深夜特急
33)ブレイディみかこ|ぼくはイエローでホワイトで、ちょっとブルー2
34)沢木耕太郎|深夜特急第1巻・第2巻
35)沢木耕太郎|深夜特急第3巻・第4巻
36)いとうせいこう|『国境なき医師団を見に行く
37)ちきりん|「自分メディア」はこう作る!
38)村上春樹|村上T 僕の愛したTシャツたち
39)鈴木賢志|スウェーデンの小学校社会科の教科書を読む
40)沢木耕太郎|深夜特急第5巻・第6巻
41)落合陽一|0才から100才まで学び続けなくてはならない時代を生きる学ぶ人と育てる人のための教科書|
42)早坂大輔|ぼくにはこれしかなかった。BOOKBERD店主の開業物語|
43)小永吉陽子|女子バスケットボール東京2020への旅
44)辻山良雄・nakaban|ことばの生まれる景色
45)岡田悠|0メートルの旅
46)トム・ホーバス|チャレンジング・トム
47)長谷川晶一|詰むや、詰まざるや 森・西武VS野村・ヤクルトの2年間
48)田中孝幸|13歳からの地政学
49))国分拓|ガリンペイロ
50))サトシン・西村敏雄|わたしはあかねこ
51))林木林・庄野ナホコ|二番目の悪者

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