【書評】鈴木敏夫|「南の国のカンヤダ」を読んで考えた【ジブリのプロデューサー】

この記事は、小学館から出版された鈴木敏夫さんの著書「南の国のカンヤダ」について書いている記事です。
ジブリの名プロデューサーにとって初めてとなる小説作品です。

 

【書評】鈴木敏夫|「南の国のカンヤダ」の書評記事

12冊目はスタジオ・ジブリのプロデューサーである鈴木敏夫さんの著書「南の国のカンヤダ」についての書評記事です。

書評記事一覧
1)角幡唯介|エベレストには登らない
2)菅俊一・高橋秀明|行動経済学まんが ヘンテコノミクス
3)中田敦彦|中田式ウルトラ・メンタル教本
4)戸田和幸|解説者の流儀
5)石川直樹|この星の光の地図を写す
6)岸見一郎|哲学人生問答
7)渡邊雄太|「好き」を力にする
8)高橋源一郎|ぼくらの文章教室
9)石川直樹|まれびと
10)堀江貴文|英語の多動力
11)森博嗣|作家の収支
12)鈴木敏夫|南の国のカンヤダ←今回の記事
13)森博嗣|森助教授VS理系大学生 臨機応答・変問自在
14)米沢敬|信じてみたい 幸せを招く世界のしるし
15)馳星周|馳星周の喰人魂
16)藤代冥砂|愛をこめて
17)佐藤優|人生のサバイバル力
18)せきしろ|1990年、何もないと思っていた私にハガキがあった
19)服部文祥|息子と狩猟に
20)ブレイディみかこ|ぼくはイエローでホワイトで、ちょっとブルー
21)河野啓|デス・ゾーン 栗城史多のエベレスト劇場
22)幡野広志|他人の悩みはひとごと、自分の悩みはおおごと。
23)内山崇|宇宙飛行士選抜試験 ファイナリストの消えない記憶
24)近藤雄生|「まだ見ぬあの地へ 旅すること、書くこと、生きること」
25)岸田奈美|家族だから愛したんじゃなくて、愛したのが家族だった
26)玉樹真一郎|「ついやってしまう」体験のつくりかた
27)村本大輔|おれは無関心なあなたを傷つけたい
28)小松由佳|人間の土地へ
29)服部文祥|サバイバル家族
30)地上に星座をつくる|石川直樹
31)加藤亜由子|お一人さま逃亡温泉
32)沢木耕太郎|深夜特急
33)ブレイディみかこ|ぼくはイエローでホワイトで、ちょっとブルー2

【書評】南の国のカンヤダ|鈴木敏夫とは?

南の国のカンヤダ|鈴木敏夫


南の国のカンヤダ

鈴木敏夫とは?
株式会社スタジオジブリ代表取締役であり、プロデューサー。日本の歴代興行収入ランクで不滅の1位は「千と千尋の神隠し」だが、その記録を打ち立てたのは鈴木敏夫さんの影響が大きい。ちなみに、他のジブリ作品でトップ20位には「ハウルの動く城」、「もののけ姫」、「崖の上のポニョ」が入っている。

南の国のカンヤダ」の著者・鈴木敏夫さんは、スタジオ・ジブリのプロデューサー。
僕がかっこいいと思う男性を5人考えたときに名前が挙がる人だ。

鈴木敏夫さんが好きすぎるので、逸話や名言をまとめた記事を書いた。よかったら読んでみてください。

鈴木敏夫さんについて他者の視点から詳しく書かれた本が、弟子として鈴木さんと一緒に仕事した石井朋彦さん著の「自分を捨てる仕事術-鈴木敏夫が教えた「真似」と「整理整頓」のメソッド」です。

とてもおもしろい本なので、オススメのルポタージュとして紹介しているので、よかったら読んでみてください。

 

本書は、鈴木敏夫さんが書いた初めての小説作品です。
小説とは言ってもノンフィクション小説で、鈴木敏夫さんの周囲に現れたタイ人のカンヤダさんとの出来事を綴った作品。

なので、鈴木さん視点で話は進んでいくし、鈴木さんの周囲の実在する人物が登場していく。

【書評】「南の国のカンヤダ|鈴木敏夫」に書かれた名言・名文を紹介する

僕は本を読んだら気になった文章をノートに書き記す習慣を、もう15年近く続けている。

【15年間実施してきた完全版】語彙力を伸ばす読書術

インプットの吸収率が圧倒的に上がるし、なにより目に見える形で記録されていくことが自分の自信になる。

本書から気になった文章を紹介する。

進行方向の左後方から差す太陽の光が眩しい。もうすぐ日の入り。綺麗だ。空がこんなにも綺麗なことに、みんな、感動している。

カンヤダの実家があるタイの田舎に行ったときに描かれた風景。
旅をしていると、確かにこんな瞬間があって、その時のことを思い出した。

僕はトルコのギョレメをレンタルバイクしてスクーターで走っていたのだが、その時の夕方の光があまりに綺麗で「誰かに写真を撮ってもらいたいな」と思ったことをこの文章から思い出した。

当たれば、大けがをする。小さな子どもたちも石を投げ返すが、川幅の半分位までしか届かない。
子供たちの大きな笑い声が、静かな村に響き渡る。近くに暮らす大人たちも何もしない。小さな子供たちを見ていて思った。いつの日か、大きくなって、向こう岸へ行く日がやってくる。

【書評】「南の国のカンヤダ|鈴木敏夫」を読んだ感想・まとめ

鈴木敏夫さんは極上のストーリーテラーなので、その周辺で起こったことを文字にしたものはやっぱり面白い。

とは言え、鈴木さんの話は「間合い」や「ギョっとする質問」や「独特の圧」が魅力的な部分で、文字にするとそういった部分が多少欠けているような気もする。文字の表現は難しい。

また他の作品も読んでみたい。

この本の評価
面白さ
(3.5)
吸収できた言葉
(3.5)
デザインの美しさ
(3.5)
総合評価
(3.5)

その他の鈴木敏夫さんの書籍を紹介する

2018年に読んだ面白い本第9位にランクした「ジブリの仲間たち」が面白かった。

【2018年】本当に読んでよかったオススメ本ランキング11

ジブリの仲間たち/鈴木敏夫


ジブリの仲間たち (新潮新書)

2018年上半期に一番はまった人物は「鈴木敏夫」さんだった。
鈴木さんの言葉や立ち振る舞いに惹かれ、そこから貪るように動画を見て、5冊の本を読んだ。

映画というのはストーリーを売るんじゃない。哲学を売るんだ。

ジブリの文学 / 鈴木敏夫


ジブリの文学

ぼくがカオナシと千尋で宣伝をやり始めていたんですよ。それを新聞かなんかで見たらしく「鈴木さんさあ、何でこれ、千尋とカオナシで宣伝してるの?」って。
「いや、そういう映画ですよ」って答えたら、「えっ?ハクと千尋じゃないの?」って。
「なに言ってるんですか、違いますよ」って言ったら怪訝な顔して帰っていったんですよ。その後、全部の場面をつないで試写するときに静かにぼくの部屋に入ってきて「鈴木さん、わかったよ。カオナシの映画なんだ、これ」って(笑)
作っている人ってそういうことあるんですよ。自分ではまったく気がついてないんだもん。

スタジオ・ジブリを支える名監督宮崎駿と名プロデューサーの鈴木敏夫のトンチのようなやりとり。
言葉と間合いがおもしろい。

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