森博嗣|「森助教授VS理系大学生 臨機応答・変問自在」を読んで考えた

書評記事を書くことを続けてみる

このブログの読者から「たくさん本を読んでいるのでオススメの本を教えてほしい」と伝えられたことがある。

いろいろ考えた結果、読み終わった後の記憶が新しい状況の中で、記事を1本書くことを続けてみることにした。

決意してから13冊目は元大学助教授であり、作家の森博嗣さんの著書「森助教授VS理系大学生 臨機応答・変問自在」について書いてみる。

森助教授VS理系大学生 臨機応答・変問自在|森博嗣

森助教授VS理系大学生 臨機応答・変問自在|森博嗣


森助教授VS理系大学生 臨機応答・変問自在

森博嗣とは?
元名古屋大学助教授で工学博士という異色の小説家。大学で勤務しながらハイペースで作品を発表し、理系ミステリの書き手と言えば、真っ先に思い浮かぶ人も多いはず。主な著書に「すべてがFになる」や「スカイ・クロラシリーズ」がある。

先日、この本の著者の森博嗣さんの「作家の収支」を読んで考えたことの記事を書いた。

内容はそれこそ作家の収支が書かれた本で、小説雑誌の原稿料、単行本の印税、対談本の出版や入試問題に使われた場合、解説や推薦文、講演料など、その作家活動での収支を事実として細かく報告してくれている一冊だ。

誰の参考になるかわからないけれど包み隠さず分析的に書かれていて、読み物として面白いので興味があれば是非読んでみてほしい。

森博嗣|「作家の収支」を読んで考えた

その森博嗣さんが名古屋大学の学生との授業で行った質問応答をまとめた本が、今回紹介する「森助教授VS理系大学生 臨機応答・変問自在」だ。

パーソナルなものや建築に関わることなど、学生の質問に淡々と答える回答から、森先生の頭の中の一片を覗き見することができる。

「森助教授VS理系大学生 臨機応答・変問自在」に書かれていた言葉を紹介する

僕は本を読んだら気になった文章をノートに書き記す習慣を、もう15年近く続けている。

15年前から私が本を読んだら必ず行っている2つの習慣

インプットの吸収率が圧倒的に上がるし、なにより目に見える形で記録されていくことが自分の自信になる。

本書から気になった文章を紹介する。

人は、どう答えるかではなく、何を問うかで評価される。

たとえば、就職の面接で、「何か質問はありませんか?」と面接官に尋ねられたとき、的確な質問ができるかどうか、そこで評価される。準備された回答を暗記して、それを正しく再生する能力ばかりが期待されているのではない。会話の中で、議論の中で、何が不足しているのかを常に意識し、それを的確に把握して質問をする能力が重要であり、つまり問題を考える行為に集約される。
したがって、本当に人の能力を観たいときは、何を答えるかではなく、何を問うか、を観るべきであって、現にそうした評価がなされている場合が多い。
まずは意識してものを問う姿勢が重要なファクタとなるだろう。

人のアドバイスが役に立つという保証なんてどこいもない。役に立つ方が奇跡だろう。
ただし、それが成り立つ唯一の条件がある。アドバイスを受ける側の人間が、積極的な姿勢でアドバイスを活かそうとしている場合だ。受け手にその姿勢があるときに限り、おそらくほとんどのアドバイスが有効となる。人生相談というものが見かけ上成立している背景には、このようなメカニズムがあるものと推察する。

人生相談が見かけ上成立している背景のメカニズムとか推察したことがなかった(笑)
おもしろいですね。

なんにせよ主体的に行動することで見える世界が変わると思っていて、それと通じることなのだろうなと思う。

「森助教授VS理系大学生 臨機応答・変問自在」を読んで思ったこと

この本のそもそもの意図が実は一番おもしろくて、ちょっと解説する。

森先生は、この講義の評価基準を「質問力」とした。
授業終わりに学生が質問用紙で質問を投げかけ、その質問力で学生を評価するということだ。

その意図として、質問する力は理解度と関係すると本書で書かれている。

確かに、それはあるかもしれない。というか、おもしろい。

「質問が効果的な人」は話していて楽しいし、話していて楽しいのはきっとそのことについて考えて自分なりの意見や疑問をもつからだろう。
そういった姿勢や理解度を評価に設ける発想は、おもしろかった。

この本の評価
面白さ
(3.0)
吸収できた言葉
(4.0)
デザインの美しさ
(2.0)
総合評価
(3.0)

3 Comments

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