菅俊一・高橋秀明|「行動経済学まんが ヘンテコノミクス 」を読んで考えた

書評記事を書くことを続けてみる

このブログの読者から「たくさん本を読んでいるのでオススメの本を教えてほしい」と伝えられたことがある。

いろいろ考えた結果、読み終わった後の記憶が新しい状況の中で、記事を1本書くことを続けてみることにした。

決意してからの2冊目は菅俊一・高橋秀明の共著|「行動経済学まんが ヘンテコノミクス」について書いてみる。

行動経済学まんが ヘンテコノミクス|菅俊一・高橋秀明

行動経済学まんが ヘンテコノミクス|菅俊一・高橋秀明


行動経済学まんが ヘンテコノミクス

行動経済学とは?
「経済学の数学モデルに心理学的に観察された事実を取り入れていく研究手法(Wikipedia)」のことである。

「人は時として非合理的な判断を行い、不利益となる行動(つまりはヘンテコな行動)をとることもある」ということを実証的、経験主義的なアプローチにより解き明かし、伝統的な経済学では説明できなかった人間のさまざまな経済行動の“謎”にせまっていく…。

という難しい事柄を、マンガにして描いた一冊である。
もちろんマンガなので、非常に読みやすく、「ああ、あるある」の連続なのでとても親しみやすい。

例えばこんな話が出てくる。

—-

Aという家電量販店で5000円のドライヤーを買おうと思っていたところ、駅の反対側のBというデパートでは300円引きの4700円で売っていることを知った。ちょっと歩くけれど、買いに行こうと駅の反対側まで歩き、4700円で購入した。300円引きで購入できて、とてもラッキー。

とある日。
ステレオが壊れたので高額だが195000円で売っているAに買いに行った。すると、またまた駅の反対側にあるBの量販店で194700円で売っていることを知った。
うーむ…。
思い悩んだ末に、そのまま近くにあるAの家電量販店で195000円のステレオを購入した。

同じ300円引きなのに…

これは感応度逓減性という性質で、私たちは全体の母数の大きさによって、同じ金額を大切に扱ったり邪険にしたりと勝手にその価値を変えてしまう。

—-

こんな風に、日常でありそうなヘンテコな行動を、経済学的な視点で解き明かしている話が23話描かれている。

「ヘンテコノミクス」に書かれていた言葉を紹介する

僕は本を読んだら気になった文章をノートに書き記す習慣を、もう15年近く続けている。

15年前から私が本を読んだら必ず行っている2つの習慣

インプットの吸収率が圧倒的に上がるし、なにより目に見える形で記録されていくことが自分の自信になる。

この本は文章として記録しておこうと思ったものはなかったが、気になった内容を紹介したい。

4人の野球少年たちは食堂でいくつもの種類から無造作に1つだけ配られたヨーグルトに対して、「自由に交換しても良い」と言われたにも関わらず、それぞれ自分に配られたヨーグルトの良いところを見出し交換しようとしませんでした。
私たちには、一度でも自分が保有してしまうと、実際のそのものの価値よりも高い価値を作り出してしまう傾向があります。
そのため、客観的には全く同じような価値のものを交換する場合でも自分が持っていたものを手放すことが、大きな損失のように感じてしまうことがあります。

このような心の働きは、保有効果と呼ばれており、私たちの行動にしばしば影響及ぼすことがあるのです。

 

うーん、あるある。

こういう言われたら「あるなぁ」と思う行動が、実は既に名称がついて研究されている行動ということが面白い。

「ヘンテコノミクス」を読んで思ったこと

僕はけっこう合理的な人間で、「慣習だから」という理由で行動することを避ける傾向にある性格である。

仕事中にもたびたび「それってなんでですか?」と聞くことがあるし、共感できないことには「あんまり意味がないと思うんで違う方法で取り組んでもいいですか?」と提案することもあったりする。

そういう方にとってこの本は「あるある」ネタの宝庫であり、今後の行動のヒントになるような内容が描かれているだろう。
おすすめ。

この本の評価
面白さ
(4.0)
吸収できた言葉
(4.5)
デザインの美しさ
(3.5)
総合評価
(4.0)

13 Comments

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